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「2007年は中堅・中小企業を元気にします」、日本HPがx86サーバー戦略を発表

エントリーサーバーの半額提供キャンペーンも開始

執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長の松本芳武氏

インダストリスタンダードサーバ製品本部 本部長の上原宏氏
 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は1月10日、2007年のx86サーバー分野における施策を発表した。同社は、「日本を元気にするサーバ」をテーマに、特に中堅・中小企業向け市場の獲得に本腰を入れる。またその柱の1つとして、1月11日から3月29日までの期間限定で、エントリーサーバー2機種のハードウェア価格を半額にするキャンペーンを実施する。

 日本HPでは、大企業を対象とした販売にも引き続き注力する一方で、「中堅・中小企業でIT投資が活発化するのではないか」(執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長の松本芳武氏)との判断から、3つの施策によって同市場に対する取り組みを本格化するという。「日本を元気にするためには、中小・中堅企業がいかに活性化するのかが鍵。大企業と中堅・中小企業のITにおける格差をなくしていき、さらに、イノベーションを中堅・中小までに浸透させる施策をうっていく」(松本氏)。

 この施策の1つ目は、専任営業体制の強化。同社では2006年11月に、中小市場向けの営業部隊を従来の2倍にあたる数十人規模へ拡充している。インダストリスタンダードサーバ製品本部 本部長の上原宏氏によれば、「もっと(企業規模が)上の市場で活躍してきた直販営業のエース級を投入することにより、日本HPからユーザーへ情報を提供する密度を高める」ことが目的という。なお、この部隊は直接ユーザーへアタッチすることになるが、当然1社ではカバーしきれない市場であるため、販売パートナーとの協業も密に行っていくとした。

 また、国内の中堅・中小企業支援のためには国産のアプリケーションが重要との立場から、マイクロソフトとの協業のもと、国内のISV(独立系ソフトウェアベンダ)に対する支援体制を確立。開発・検証に必要なハードウェア、技術情報の提供などによって、「すぐ使える、使いやすい」ソリューションの拡充に取り組んでいる。また、日本HPのオンラインショッピングサイトである「HP Directplus」でも、国産アプリケーションの販売を企画しているとのことで、「販売チャネルの提供も検討している」(上原氏)。


半額で提供される「HP ProLiant ML110」
 そして最後の施策が、「IT予算の不足などから、なかなか新しいハードウェアを購入できない中堅・中小企業を支援する起爆剤」(上原氏)との狙いで実施される、「HP ProLiant ML110/ML150 まるごと半額キャンペーン」。1Wayサーバー「ProLiant 110」と2Wayサーバー「同 150」の本体、内蔵オプションを対象とし、3月29日受注分までの期間限定(最大各2007台まで)で、ハードウェアの価格を半額にする。

 割り引き後の価格は、Celeron D 352搭載のML110の場合で2万7405円から、デュアルコアのXeon 5110を搭載したML150では7万875円から。クアッドコアのXeon 5310を搭載したML150でも11万2875円からで入手できる。なお、増設CPU/メモリや内蔵DATといったオプションも半額の対象になるが、OS、ソフトウェア、外部オプションは対象外。オプションサポートの「HP Care Pack」は、最大30%引きのキャンペーン価格での提供が予定されているという。

 「当社では、中小企業に元気をつけていただきたいと思っている。そのために営業体制も強化したし、アプリケーションメーカーへの支援もいっそう強化する。また買いやすさの敷居もとりのぞく。これまで、中堅・中小企業向けでは必ずしも伸張が期待通りではなかったが、これらの施策により、売り上げ30%増を考えている」(上原氏)。



URL
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/
  ニュースリリース
  http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2007/fy07-027.html


( 石井 一志 )
2007/01/10 16:27

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