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大塚裕司社長(撮影:三浦優子)
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株式会社大塚商会は、複合提案の促進に向けて、営業体制および営業支援体制の強化を図る。
日本版SOX法に対する需要が増加していることなどを背景に、サーバー、クライアントPC、複写機、電話、ネットワーク、サービスを複合提案できる大塚商会の強みを生かして、ドキュメントソリューションを中心としたコンプライアンス対応や内部統制ソリューションなどの提案を加速する。
大塚商会の大塚裕司社長は、「日本版SOX法では、ワークフローやドキュメントソリューション、それを支えるネットワークの見直しといったものが欠かせない取り組みになる。複合提案が行えるシステムインテグレータが少ないこと、ドキュメントソリューションの核となる複写機、サーバー、PCのノウハウを蓄積していること、セキュリティに対しても実績があるといった当社の特徴が生かせる」と語る。
現在、同社では中小企業を中心に69万社の顧客を持つが、日本版SOX法の対象となる上場企業のほか、上場企業と取り引きがある中堅・中小企業にも訴求していく考え。
「69万社のうち、複数の製品を導入いただいている顧客の比率は約4割。複合提案の強みを生かして、この比率を引き上げていく」(大塚社長)という。
同社では、独自開発の社内顧客管理/営業支援システム「SPR(Sales Process Re-engineering)」を活用することで、顧客に対する戦略的な営業アプローチを行っているが、システムの操作関連部分の進化や、モバイル環境での利用などを視野に入れた改良を図っていくほか、2000人を超える営業担当者を支援するための営業支援センターを増員するなど、営業活動をより効率的に行う仕組みも強化していく。
なお、同社では、2006年12月連結決算予想として、売上高で前年比5.7%増の4329億円、営業利益は13.0%増の247億5000万円、経常利益は12.6%増の250億円、当期純利益は21.3%増の142億5000万円としている。また、単独決算では、売上高で初の4000億円突破を、ほぼ手中に収めたと見られる。
2007年の年頭スローガンとして、「お客様の目線で信頼に応え、お客様と共に成長する」を掲げており、2月に開催するプライベートイベント「実践ソリューションフェア」では、「おしごと2.0」をキーワードに、複合的なソリューション提案を行うという。
一方、同社では、土木業界初のASP型eラーニングコース「Autodesk Civil 3D 基礎<処分場設計事例>」を、1月18日から提供開始すると発表した。受講者はインターネットにアクセスしWebブラウザ上で学習を行うことができる。これまで土木業界向けの同様の研修は、集合研修形態で提供されてきたが、eラーニングコースでの提供は国内初となる。
最終処分場の再生を想定したeラーニングを通して、オートデスクの「Autodesk Civil 3D」を活用した3次元設計の手順を学習することが可能。これにより、設計コンサルティング会社および施工会社が、最終処分場の設計段階においてコストダウンを図れるノウハウを蓄積できる。
「当社の有資格の技術者により実践的な教育カリキュラムとなるよう開発した」(同社)という。
同社が従来から提供している土木3次元設計手法導入支援サービスのメニューとして利用することで、業務内容やスキルに応じたメニューの利用も可能になる。
採用した企業は、場所や時間の制約を受けずに、6カ月間の受講期間内に何度でも繰り返し学習することができるほか、集合教育で発生していた交通費・移動時間・日程調整などのコスト削減が可能になるとしている。
価格は、6カ月間で1IDあたり3万円(税別)から。顧客独自の内容を盛り込んだカスタマイズでの提供も可能。
eラーニングの動作環境は、Windows XP SP2/2000 SP4、Webブラウザには、Internet Explorer 6.0を利用する。
■ URL
株式会社大塚商会
http://www.otsuka-shokai.co.jp/
( 大河原 克行 )
2007/01/12 15:23
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