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「2007年は全サーバー市場でトップを目指します」-日本HP


執行役員 エンタープライズ ストレージ・サーバ統括本部の統括本部長、松本芳武氏

戦略製品であるブレードサーバー「c-Class」(製品発表会より)

ストレージワークス製品本部 本部長の富岡徹郎氏
 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は1月25日、サーバー、ストレージ領域での戦略説明会を開催。その中で、執行役員 エンタープライズ ストレージ・サーバ統括本部の統括本部長、松本芳武氏が「2007年は、メインフレームを含めたサーバー市場全体でトップの座を目指す」との意気込みを示した。

 松本氏は冒頭で、米HPが米IBMを抜いてIT業界の売り上げトップになったことを取り上げ、「間違いなくHPはリーディングベンダになった」と胸を張る。その上で、日本でのビジネスも堅調に推移しているとしたが、メインフレームを含めてサーバー市場を見ると、金額ベースのシェアでは、日本HPはいまだトップには水をあけられている状況だ。松本氏はこの点について、日本ではメインフレームの占めるウエイトが大きいため、とした上で、「製品・販売両面の施策を展開することで、2007年はトップを目指していく」と述べた。

 日本HPがトップを目指すために特に重視していることは、テクノロジーリーダーとしての地位を確立することだという。そのための最たる例として、2006年に大々的に発売した最新ブレードサーバー「c-Class」を松本氏は挙げる。これについては、「合併前の各社のもっとも優れた技術を集約した」と述べ、その先進性を強調。今後もさらなる進化を進めていくとした。同社では、「c-Class市場の2倍以上の成長、シェア40%以上の獲得を目指す」(インダストリスタンダードサーバ製品本部 本部長の上原宏氏)とし、引き続き関連製品の強化などを積極的に行っていく方針だ。具体的には、Itanium 2搭載サーバーブレードの提供が予定されている。

 そのItanium 2についてはさらに、UNIXサーバー分野でPA-RISCを用いるHP 9000からの移行が、NonStopサーバー分野でMIPSからの移行が、それぞれ順調に進んでいると報告。松本氏は「Itaniumのミッションクリティカル領域の普及度合いが注目されていたが、明らかに2006年は前進した」と語っている。

 ストレージでは、50名規模で専門の販売部隊を立ち上げたほか、マーケティング、プリセールスといった各部隊を強化。またパートナー向け検証施設の設置、新製品の投入などで、さらなるシェアの拡大を目指す。製品については、「ディザスタリカバリを重点的に立ち上げていきたい」(ストレージワークス製品本部 本部長の富岡徹郎氏)とする一方、ソフトウェアを中心としたILM(情報ライフサイクル管理)ソリューションの提供、SMB市場の開拓なども課題として挙げた。

 特にSMB市場については、発表したばかりの新製品「All-in-One Storage System」を重要視。低価格、容易な管理性などを備えた統合ストレージである同製品を前面に出し、新規市場を開拓したいとしている。



URL
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/

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( 石井 一志 )
2007/01/26 09:15

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