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サン、Solaris最新版について説明-「Solaris 10は地球上で最も安全なOS」


プロダクト・ストラテジック・マーケティング本部 ソフトウェア・マーケティング・グループ、シニアプロダクトスペシャリストの高松新吾氏

Solaris 10出荷ライセンスの推移
 サン・マイクロシステムズ株式会社は1月31日、2006年12月にリリースした「Solaris 10」最新アップデートに関する記者向け説明会を開催した。2005年3月にSolaris 10が初めて発表されて以来、3度目のアップデートリリースとなる。

 1月22日には、インテルとの戦略提携を発表。インテルから、SolarisはXeonプロセッサに対応する主要OSだとアナウンスされるなど、Solaris 10は順調に進化を遂げてきた。

 今回の新版では、「セキュリティ強化リリースという位置づけになる」(プロダクト・ストラテジック・マーケティング本部 ソフトウェア・マーケティング・グループ、シニアプロダクトスペシャリストの高松新吾氏)というように、いくつかのセキュリティの強化や認証取得が行われた。

 新しいセキュリティ機能としては、“Label”と呼ばれるポリシーを定義することで、きめ細かいデータアクセス制御を実現する「Trusted Extension」が搭載された。各種アプリケーションの操作やデバイスのマウントといった細かい作業まで制御することが可能となる。また、インストール時に不要なデーモンやサービスを選択し、閉じた状態で起動させることが可能な「Secure By Default Networking」なども搭載された。

 認証取得に関しては、米国政府組織のセキュリティ評価・認定基準の1つである「Common Criteria Certification」において、OSとしては最高レベルの評価に値する「EAL4+」を取得し、「地球上で最も安全なOS」(高松氏)だとする。またこの取得によって、日本における情報基盤強化税制における減税対象OSに認定。「Solaris 10を導入した企業は、基準取得価格の10%の税額が控除される」(高松氏)とのこと。

 また、2005年6月のSolarisオープンソース化に伴い発足されたOpenSolarisコミュニティにおいても、着実に成果が上がり始めている。高松氏によれば、「2006年10月からの3カ月間で、コミュニティメンバー数は2000人増えて、1万8800人に達した」とのこと。中でも高松氏は、「仮想化技術のXenに関するコミュニティでは、SolarisにXenを対応させるモジュールの開発が進んでおり、次回アップデート時には実装までこぎつけられるかもしれない」と語る。

 Solaris 10の4回目のアップデートリリースは6~7月でほぼ確定しているとのこと。その際には、「Xen対応以外にも、Solaris上でLinuxのアプリケーションを起動させる機能なども搭載を予定している」(高松氏)とした。



URL
  サン・マイクロシステムズ株式会社
  http://jp.sun.com/

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2007/01/31 18:44

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