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情報セキュリティ啓発コミュニティ、キックオフイベントを開催

「みんなで『情報セキュリティ』強化宣言!2007」を開始

コミュニティメンバー一覧

ニフティ、経営戦略グループ担当部長の木村孝氏
 情報セキュリティ対策推進コミュニティは2月6日、情報セキュリティ強化・普及を目的とした活動、「みんなで『情報セキュリティ』強化宣言!2007」を発表し、その概要について説明を行った。

 情報セキュリティ対策推進コミュニティとは、マイクロソフト株式会社、ニフティ株式会社、大成建設株式会社、株式会社日本航空インターナショナルなど、計15社の組織によって運営されるコミュニティ。内閣官房長官を議長とした情報セキュリティ政策会議によって、「情報セキュリティの日」と定められた2月2日を起点に、情報セキュリティの必要性について啓発を行うのが目的だ。

 具体的には、「参加する企業および団体のWebサイトに、コミュニティのロゴマークを掲載。こうした共通メッセージの発信や、情報セキュリティ対策に向けた各組織の自主的な活動を通して、一般ユーザーのセキュリティに対する意識向上を図っていく」(ニフティ株式会社、経営戦略グループ担当部長の木村孝氏)という。同コミュニティは、各組織の活動内容を取りまとめ、コミュニティのWebサイト上で報告する役割を担う。

 啓発活動を進めるにあたって木村氏は、「業界の枠を超えた多数の企業が運営メンバーとして名を連ね、政府やセキュリティ専門機関などのバックアップ体制も整い、意義のあるコミュニティとなった」と述べた。後援団体としては、経済産業省や総務省、JPCERTコーディネーションセンターや情報処理推進機構(IPA)、日本ユニセフ協会(以下、日本ユニセフ)などが名を連ねている。

 今回の発表会では、こうした活動の概要説明とともに、参加企業や団体からの意見表明もなされた。

 日本ユニセフからは専務理事の早水研氏が登壇し、同協会が1998年から取り組む子供の人権保護の活動について紹介。「当協会では、特に子供たちの性的搾取の問題に強く取り組んできた。中でも出会い系による未成年者の被害が急増しており、この問題への取り組みをIT業界からも行ってほしいと思っていた」(早川氏)とした。


日本ユニセフ 専務理事の早水研氏

 NTTコミュニケーションズ株式会社からはネットビジネス事業本部 OCNサービス部長の小林洋子氏が登壇。「ユーザーのセキュリティ意識の低さにいつも頭を悩ませている。OCNでは、ネットワーク、ホスト、意識の3点からセキュリティに取り組んでいるが、一番重要なのは意識の部分だと感じる。2月2日が家族中でセキュリティを考えるような日になってほしい」と、ISPの立場から取り組む情報セキュリティ対策の内容や現状について説明し、同コミュニティへの期待を述べた。


NTTコミュニケーションズ、ネットビジネス事業本部 OCNサービス部長の小林洋子氏 OCNのセキュリティサービス概要

 そのほかマイクロソフトは、個人ユーザー向けセキュリティページの開設や、開発者向けセキュリティトレーニング、情報セキュリティに関わる人材育成サポートプログラムなどを、同活動にあわせて開始すると発表した。

 また、特別ゲストとして、国内外で活躍する現役のモデルが登場。ユーザーの視点から、インターネット利用時にどのような不安や問題を感じるかを話し合う一幕があり、ウイルスやフィッシング詐欺に対する不安のほか、肖像権や著作権侵害など、モデルならではの問題が論じられた。


国内外で活躍するモデルが特別ゲストとして登場 コミュニティメンバー集合写真

 今後の活動内容については、「2007年は2月28日までをコミュニティ活動期間とする。Webサイトにロゴを記載してくれる参加企業の募集も2月末で締め切りとし、3月には、参加企業におけるこの1カ月間の活動報告などを、コミュニティのWebサイト上に掲載する予定だ。そのほか、新しい活動内容が決まった場合も、Webサイトに順次記載していく。来年以降の活動も詳細は今後詰めていく」(同コミュニティ)とした。



URL
  情報セキュリティ対策推進コミュニティ
  http://www.netanzen.jp/


( 川島 弘之 )
2007/02/06 16:55

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