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LANDesk ゼネラルマネージャ、スティーブ・デイリー氏
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今後の製品ロードマップ
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主にデータセンター向けの管理製品を提供している米Avocentは、昨年8月にクライアントPC管理ソフトなどを手がける米LANDesk Software(以下、LANDesk)を買収、同社はAvocentの1事業部門として展開することになった。LANDesk Software株式会社は2月8日、LANDeskの事業展開における戦略などを説明する、プレス向けのセミナーを開催。LANDesk ゼネラルマネージャ、スティーブ・デイリー氏らが、今後の方針を語った。
AvocentとLANDeskの事業領域は、管理部門ということでは共通しているが、現状の製品を見る限り、その守備範囲は大きく異なっている。しかしデイリー氏は、「顧客はIT環境の中で別々のツールを管理しなければいけないことにうんざりしている。AvocentはIT管理者に対してWindowsベースのサーバーへアクセスを提供することで名を上げたが、それだけでは十分でなかった」とし、クライアント管理に強いソリューションを持ち、またブランドをすでに確立していたLANDeskの買収は理にかなっている、と説明した。
LANDesk事業は、今後も独立した部門として扱われ、Avocentの本来の事業とは別に製品開発やマーケティング、営業などを行っていく予定。デイリー氏は、「別々に事業を行うとはいえ、LANDeskがAvocentにとって重要な位置を担っていることは間違いない。すでにAvocentの総売上の2割を占めているし、昨年のLANDeskの成長率は市場平均の3倍に達しており、大変重要な成長の原動力となる」と述べた。また、「この勢いをそのまま継続させたい。今後さらに、イノベーションのペースを加速するため、LANDesk向けの投資を拡大する」と話し、LANDesk事業に対するバックアップ体制をきちんと構築すると明言した。
ただし別々に事業を展開させるとはいっても、顧客からは統合管理に対するニーズが強いことから、統合ソリューションの提供は積極的に行う考え。デイリー氏は、「デスクトップからデータセンターに至るまでのあらゆるデバイスに対してアクセスを可能にするソリューションを提供する」として、2007年はLANDesk、Avocent両ブランドの間で機能の補完を進めていくとした。
LANDesk製品側では、春と秋にそれぞれメジャーバージョンアップを予定。仮想化環境の管理機能や、ゼロデイ攻撃に対処するためのHIPS機能、モバイルPC向け管理機能の拡張などが盛り込まれる予定である。
国内の法人については、LANDesk Software株式会社と、日本アボセント株式会社の2社をそのまま温存し、引き続き個別に事業を行う。Avocentでは日本市場を大変重要なものに位置付けているとのことで、「成長のためには、ローカル市場に対しても対応していかなければいけないことは認識している。日本版SOX法など、日本市場固有のニーズに応えられる製品を投入する」と語った。今後LANDesk日本法人では、営業、サポート、技術などの要員を拡充し、さらなる販売の拡大を目指す。
■ URL
米Avocent
http://www.avocent.com/
LANDesk Software株式会社
http://www.landesk.co.jp/
( 石井 一志 )
2007/02/08 17:33
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