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ダッソー・システムズ、2007年度のPLMソリューション戦略を発表

ターゲット業界を拡大、中小規模企業への販売に注力

ダッソー・システムズ PLMジャパン ジェネラルマネージャーのニコス・カルファカコス氏

PLMのターゲットを11業界に拡大

ダッソー・システムズのブランドポートフォリオ
 ダッソー・システムズ株式会社は2月15日、2007年度のPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネージメント)ソリューション戦略について記者説明会を開催した。2007年度は、「私たちが創造する世界を3Dが実現する」というビジョンを掲げ、PLMソリューションのターゲット業界をさらに拡大し、とくに中小規模企業への拡販展開に注力していく方針だ。

 説明会では、まず、2006年度の実績について、PLMジャパン ジェネラルマネージャーのニコス・カルファカコス氏は、「2006年はすべての目標を達成できた」と述べた。昨日発表されたワールドワイドでの2006年度決算によると、売り上げは11億7750万ユーロで、前年度比27%の成長となった。また、1株当たり利益(EPS)も15%の成長を達成した。

 とくにCAD市場での販売が好調で、「CAD市場はPLM市場の51%を占めているが、2006年度の平均成長率は6%と1けたの伸びだった。その中で、当社はCAD市場で2けた成長を実現でき、CADライセンス数では、2006年度は約8万ライセンスを販売した」(カルファカコス氏)という。

 日本市場についても、2006年度は3D CAD市場において同社CADソフトウェア「CATIA」が23.5%(売上ベース)のシェアを確保し、顧客企業も大企業から中小、中堅企業へ拡大したとしている。また、PDM/PLM市場でも、同社PLMソリューション「ENOVIA」製品(VPLM、Matrix One、SmartTeam)合計で32%(売上ベース)のシェアを獲得し、前年の26%からさらにマーケットシェアを拡大したという。

 2007年度のマーケティング戦略としては、PLMソリューションのターゲット業界を従来の7業界から11業界に拡大し、とくに中小規模企業への拡販に注力していく考え。具体的には、これまで実績のあった自動車、航空宇宙、産業機械、ハイテク、消費財、プロセス・エネルギー・石油、造船の7業界に、一般消費財(CPG)、ライフサイエンス、建築・建設、サービスの4業界を新たに加えて、販売領域を広げる。

 製品戦略では、引き続き「SolidWorks」をデザイン指向の3DメカニカルCADとして提供していくとともに、バーチャル製品設計の「CATIA」、バーチャルテスト製品「SIMULIA」、バーチャルプロダクション製品「DELMIA」、PLMコラボレーション製品「ENOVIA」の同社PLMソリューションを各業界別、および顧客企業のニーズに対応したパッケージとして提供していく方針。とくに、今後強化する中小規模企業に向けては、購入しやすいバリューパッケージを用意する。「ダッソー・システムズブランドのPLMソリューションをより身近なものにすることで、中小規模企業に向けたバリューの向上を図るとともに、販売チャネルへのサポートも強化し、マーケットをさらに広げていきたい」(カルファカコス氏)としている。

 日本市場に向けては、日本の2次元文化特有のニーズをサポートするため、2次元的思考をベースに3D設計プロセスが行える製品を開発していく計画を明らかにした。



URL
  ダッソー・システムズ株式会社
  http://www.3ds.com/jp/


( 唐沢 正和 )
2007/02/15 18:19

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