株式会社NTTデータとニューソン株式会社は3月8日、ソフトウェア開発支援分野で協業すると発表。NTTデータが開発したJavaプログラム性能測定ツール「NeckLess」を、ニューソンが製品化および販売することで合意した。これに伴いニューソンでは、4月1日より国内でのパッケージ販売、Java開発ツールの提供ベンダ向けにOEM提供、ならびに性能測定サービスを開始するとした。
NeckLessは、プログラム実行時の動作を分析するためのツール。こうしたツールを「プロファイラ」と呼び、システムがあらかじめ定めた性能で動作するかを検証し、処理性能を阻害するボトルネックを特定するために利用される。
従来のプロファイラは、実行すること自体が大きな負荷となるのが問題だった。そのため、アプリケーションの性能問題が最も発生しやすい高負荷時には計測が困難であり、時にはボトルネックの誤認識が生じることもあった。
それに比べて、NeckLessでは実行負荷を大きく低減。ベンチマーク評価において、計測による実行時間増加量を最小限に抑えることが可能なため、従来のプロファイラでは困難だった高負荷試験をはじめ、さまざまな開発フェーズで利用できるという。
また、GUIによる容易なシステム分析が可能なNTTデータ独自の「ボトルネック絞り込み技術」を備えるのも特徴。これにより、システムの動作や計測の仕組みについて深い知識を必要としないのもメリットだ。
分析においては、実行時データをグラフや表を用いて視覚的に分析できる機能を備え、データベースクエリの応答時間、ガベージコレクションの頻度、CPUとメモリの使用率など多彩な情報を表示することが可能とのこと。
予定価格は、20サーバーで利用可能な「コーポレートライセンス」が400万円、エンドユーザー向けの「サーバーライセンス」が75万円/ライセンス、使用期間を1カ月に限定したインテグレータ向けの「タームライセンス」が9万3000円/ライセンス。
今後の予定としては、性能測定サービスだけでなく、性能問題を解決するためのコンサルティングサービスなども提供していくほか、NeckLessを市販の運用管理ツールと連携させ、測定だけではなく包括的に性能監視が行えるツールとして展開していくとのこと。
■ URL
株式会社NTTデータ
http://www.nttdata.co.jp/
ニューソン株式会社
http://www.newson.co.jp/
ニュースリリース
http://www.nttdata.co.jp/release/2007/030800.html
( 川島 弘之 )
2007/03/08 17:52
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