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飼沼健代表取締役社長
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弥生株式会社は3月14日、中国の大連に100%出資の開発子会社を設立すると発表した。またあわせて、札幌に設置するカスタマーセンターと品質保証部門についても概要を明らかにした。
弥生では2004年末からライブドアの傘下に入っており、ライブドアの子会社であるライブドアチャイナ内で、2005年7月から製品設計とコーディング作業を実施してきた。今回は、同部門が法人として独立することになるが、これについて弥生の飼沼健代表取締役社長は、「弥生としても(大連の開発部門を)拡張していきたいし、中国での経営のノウハウもそれなりに得たので独立を決めた」と話す。
当初は、現在のライブドアチャイナで弥生を担当しているメンバーを移籍させ、約20名の規模でスタート。今後1年以内に40~50名規模へ拡張する予定という。飼沼社長は「4月くらいから活動が開始できるだろう。追加人員についてはすでに採用活動が始まっており、そんなに時間はかからずに拡張できると思う」と状況を説明した。今後は、増強した開発体制をもって、製品ラインアップのさらなる拡充、機能強化を行うほか、飼沼社長がかねてからの課題とする税務ソリューション分野への参入などを目指して、活動を続ける。
一方の札幌については、カスタマーセンターが約30席、品質保証部門が約20席の体制で、4月からの開設を目指して活動している最中という。1年後にはそれぞれ60席、40席まで増員する予定で、人員は一部の社員を除き、すべて現地で採用するとのこと。「トレーニングを経て、夏くらいには活動を開始したい」との見通しを述べた飼沼社長は、「東京や大阪では人材の確保が難しくなっている。地方にも優秀な人材はまだたくさんいる」とコメント。地方で運営するメリットを説明している。
なお同社では現在、大阪にカスタマーセンターを設けているが、札幌への同センター増設には、リスク分散の意味があるという。弥生では新たな収益源として、サポート契約の獲得に力を入れている状況。サービスのストップは許されないことから、2カ所で分散して運営することにより、災害時などでもサービス提供を継続できる体制を作り上げたい意向だ。「2~3年後には、大阪に匹敵する100席超の体制まで拡大したい」(飼沼社長)。
■ URL
弥生株式会社
http://www.yayoi-kk.co.jp/
ニュースリリース
http://www.yayoi-kk.co.jp/news/20070314_1.html
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