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日本BEA、OS不要でJavaアプリを稼働可能な仮想化技術を紹介


米BEA Systemsプロダクト・マーケティング担当シニア・ディレクターのマイク・ピーチ氏

VMware ESX Serverハイパーバイザを利用することで、OSなしでJavaアプリケーションの動作を実現
 日本BEAシステムズ株式会社は4月11日、「Liquid VM」など、同社のJavaアプリケーション仮想化戦略に関する記者向け説明会が行われた。

 Liquid VMは、仮想化環境に最適化されたJava仮想マシン。VMware ESX Serverハイパーバイザと連携して動作するため、OSを介さず直接Javaアプリケーションを稼働させられるのが最大の特徴だ。このLiquid VMは、WebLogic Serverを組み合わせて「WebLogic Server Virtual Edition」として製品化が予定されている。

 米BEA Systemsプロダクト・マーケティング担当シニア・ディレクターのマイク・ピーチ氏は、「増加するサーバーのスペース不足、消費電力の増加、これらを冷却する環境の必要性、そしてサーバーあたりの稼働率の向上などの理由から仮想化環境に注目が集まっている。またGartnerの調査によると、2010年にはx86サーバーの40%が仮想化環境に対応すると予測するように、仮想化環境が注目を集めている」と説明。「しかし、VMwareやVirtual Serverのように、OS上にさらにOSを仮想化する方式は、ホストサーバーの稼働率は高めるものの、アプリケーションにとっては、複数レイヤを通ることになるため、十分なパフォーマンスが得られない」と、サーバー仮想化の限界を指摘する。

 「Liquid VMに対応したWebLogic Server Virtual Editionを使えば、OSを利用せずにJava仮想マシンを稼働させることが可能。これにより、サーバー仮想化で用いられるOSの分だけJavaアプリケーションに割り当てることができるので、パフォーマンスと稼働率の向上を実現している」(ピーチ氏)と、メリットを強調した。このWebLogic Server Virtual Editionは、2007年第2四半期に発表される予定だ。

 そのほか、仮想インフラ上で稼働するJavaアプリケーションの管理とコントロールを行う「Liquid Operations Control」も紹介。ピーチ氏は、「仮想インフラ上のJavaアプリケーションに対して、処理能力やメモリなどを管理コンソールから割り当てることができる。これを利用することで、Javaアプリケーションをソフトウェアアプライアンスとして柔軟に扱うことが可能だ」と、説明した。同製品は、2007年第3四半期の発表を予定している。



URL
  日本BEAシステムズ株式会社
  http://www.beasys.co.jp/


( 福浦 一広 )
2007/04/12 08:40

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