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日本Javaユーザグループが正式発足－「地域に閉じず、技術に閉じず、Javaに閉じない」 |
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Java技術が登場してからの12年の間に、Javaは全体像を把握できないほどにその適用範囲を広げてきた。そのため「Java技術者の教育不足や、大都市と地方との格差が大きくなっていることが問題となっている」と丸山氏は語る。同準備会では、2005年からこうした問題への取り組みとして、全国縦断セミナーの展開や地域単位のJavaコミュニティの立ち上げなどに尽力してきた。 「そうした経験が、今回のJJUG設立へと導いた」（同氏）。日本全国でのJava技術の普及や地域コミュニティの活性化、技術者の地位向上などが目標とのことだ。 そのためにJJUGでは、“コミュニティのコミュニティ”を目指すことをスローガンとして掲げている。「Javaの活性化のためには、地域にコミュニティを新設したり、既存のコミュニティと協力することが重要。そして地域コミュニティ同士がFace to Faceで結びついていくことがコミュニティの基礎となる」（同氏）。そうしたJavaを共通の関心としたさまざまなコミュニティから組織されたコミュニティを目指す、というのがこのスローガンの真意だ。「あくまで横並びの自由な連合体を目指すためのスローガンなので、東京が中心という意識もない」（同氏）。 そのほか、「地域に閉じず」「技術に閉じず」「Javaに閉じず」という3つの“閉じず”もスローガンとして掲げている。 「地域が地域のことだけ考えていても問題解決できない。大都市と連携してこそ分かることがあるし、その逆もまた然り」ということを、丸山氏は2005年以来の準備活動の中で思い知ったのだという。「それゆえに特定の地域には閉じずに、全国的に技術者の交流を促進していく」（同氏）。 「また技術者の地位向上のためには、技術的な関心に応えるだけでは不十分。私は現状、IT技術者はハッピーではないと感じている。現場ではさまざまな不満が渦巻いているはずだ。技術だけに閉じずに、そうした不満をくみ上げて、時には新しいソフトウェア開発スタイルやビジネスモデルを提案することも重要なミッションと考えている。そうした問題意識を常に持ち続けていきたい」（同氏）。 「最後のJavaに閉じずというのは、JJUGのスローガンとしては意外に思われるかもしれない。しかしJavaに関する取り組みを行うにあたって、その他の関連技術を欠かすことはできない。例えば、Rudy言語関連技術やRIA（リッチ・クライアント・アプリケーション）技術など。こうした分野もセミナーなどの題材として積極的に取り上げていく必要性を感じている」（同氏）。 こうしたスローガンの下、JJUGでは具体的にさまざまな施策を検討されている。Javaの情報を発信するWebサイトや技術者同士が交流を深めるためのメーリングリストの運営のほか、初級・中級の技術者を対象とした「Java基礎セミナー」、地方のJavaコミュニティと連携した「全国行脚セミナー」、春・秋に開催する全国イベント「Javaコミュニティ・カンファレンス」などを予定。さらに、形式にこだわらない勉強会兼交流会である「夜学」も実施する意向も見せた。 「インターネットでどこでも情報を入手できる時代であっても、技術者にとって最も良い刺激になるのはほかの技術者との人的交流。そうした技術者同士の“草の根”ネットワークを活性化させることは、ひいては日本の産業力向上と技術者の地位向上に繋がっていくはずだ」（同氏）。 4月16日現在、このような趣旨に、東京、大阪、札幌、九州などの主要都市のコミュニティをはじめ、沖縄や福井など18のコミュニティが賛同している。またサポーター企業として、アドビやサン、日本IBM、日本HPなど13の企業が名乗りを上げている。「ユーザー参加も無料、サポーター企業も代表者の名前を申告してもらうだけで参加できるので、賛同してもらえる個人・団体には気軽に入会してほしい」（丸山氏）とのこと。 ■ ＵＲＬ 日本Javaユーザグループ設立準備会 http://www.java-users.jp/
（ 川島 弘之 ）
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