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インテル、45nmプロセスの次期プロセッサ「Penryn」を国内初デモ


米Intel上席副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長のパット・ゲルシンガー氏

Penrynと65nmプロセッサとの性能比較
 インテル株式会社は4月20日、中国で開催された開発者向け会議「IDF Spring 2007」での発表内容などに関する記者向け説明会を開催。米Intel上席副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長のパット・ゲルシンガー氏より、次期プロセッサ「Penryn(開発コード名)」などの新技術が紹介された。

 Penrynは、45nmプロセスで製造されるCoreマイクロアーキテクチャのプロセッサ。SSE4命令群、スーパー・シャッフル・エンジン、Radix-16除算処理、VTなどのテクノロジーのほか、最大6MBのL2キャッシュ、1600MHzの高速バス、モバイル向けのディープ・パワーダウン・テクノロジーやダイナミック・アクセラレーション・テクノロジーなどを採用している。ゲルシンガー氏は、「単に微細化しただけでなく、パフォーマンスも向上している」と、65nmプロセスのプロセッサと比べて性能面で向上したと説明する。

 サーバー/ワークステーション、デスクトップ、モバイルの各分野で展開。サーバー/ワークステーション向けには、UP/DP/MP用のデュアルコア/クアッドコアXeonを用意。デスクトップ向けには、デュアルコア/クアッドコアCore 2/Core 2 Extremeを用意。また、モバイル向けには、デュアルコアCore 2を用意する。提供は2007年後半を予定している。

 説明会では、次世代PCI Expressのグラフィックボードを搭載したPenryn(クアッドコア、3.2GHz、FSB 1600MHz)搭載の2Wayワークステーションによるレンダリングのデモを実施。MRIから取得したデータをスムーズに3D化する様子を見せた。


Penrynの特長 Penrynの製品展開 デモの様子。3D化もスムーズに実現している

Xeon 7300番台とCanelandプラットフォーム
 エンタープライズ関連では、MP向けのクアッドコアXeon 7300番台とサーバープラットフォーム「Caneland(開発コード名)」を第3四半期に発表することや、次期vPro「Weybridge(開発コード名)」、vProのモバイル版「Centrino Pro」などを紹介した。ゲルシンガー氏は、「vProはCentrinoのときよりも立ち上がりが早い。エンドユーザーでの展開も進んでおり、GEやBMWなど大企業でvProの展開・導入が始まっている。また、日本市場ではvProのモバイル対応が重要。Centrino Proにより、有線・無線でも管理が可能になる」と述べた。

 そのほか、企業向けシステム・オン・チップ製品の「Tolapai(開発コード名)」、次期マイクロアーキテクチャの「Nehalem(開発コード名)」などを紹介。「Tolapaiは、インテルアーキテクチャとI/O、メモリコントローラ、Quick Assist Integratedアクセラレータを統合したチップ。これを利用することで、消費電力の低減とフットプリントの縮小を実現する」(ゲルシンガー氏)と、データセンター等で集積度を高めることに有効な製品とした。Nehalemについては、「45nmプロセスでネイティブ設計したマイクロアーキテクチャ。グラフィックスの統合や最大16スレッドの実行、8コア対応などの特長を持つ。2008年下期には生産を開始する予定」(ゲルシンガー氏)と説明した。


Tolapaiの構成内容 Nehalemの特長


URL
  インテル株式会社
  http://www.intel.co.jp/


( 福浦 一広 )
2007/04/20 15:59

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