Enterprise Watch
最新ニュース

ネットスイートとホワイトパジャマ、SaaS型CRMサービス分野で提携

コンタクトセンター向けCRMソリューションを共同提供

ネットスイートの東貴彦社長(左)とホワイトパジャマの鈴木禎宏社長(右)
 ネットスイート株式会社とホワイトパジャマ・ジャパン株式会社(以下、ホワイトパジャマ)は5月14日、両社の製品・サービスを連携させたソリューション「オンデマンドコンタクトセンタースイート」のマーケティング分野で協業すると発表した。

 ネットスイートは、ソフトウェアをサービスとして提供するSaaS形態で、CRMアプリケーション「NetSuite CRM」を提供するベンダ。一方のホワイトパジャマも、SaaS版のコンタクトセンターソリューション「コンタクチュアル」を提供している。今回両社では、国内販売代理店網の拡大、営業推進といったマーケティング・販売戦略において協力関係を構築し、それぞれの持つチャネルを相互利用することで、互いの製品の拡販を図っていくという。

 ネットスイートの東貴彦社長は、「当社では、外部アプリケーションやコミュニケーションとの連携においても力を入れるが、その最初の例として、テレフォニーソリューションであるコンタクチュアルとの連携を発表する」と話す。さらに東社長は、「完全SaaSの、コンタクトセンター向けに統合されたCRMソリューションを、低いコストで、しかも1シートから立ち上げ可能なメリットがある。あらゆる種類の業態・ユーザーに利用いただけるだろう」と述べ、協業によって生まれるメリットを説明した。

 米国では、米NetSuiteと、コンタクチュアルの開発元である米Contactualでの協業実績があり、NetSuite、Contactual両社のサポートセンターでこの統合ソリューションを利用。すでにリファレンスカスタマーも生まれているという。ネットスイートの東社長は続けて、「早期導入ユーザーには共同で導入支援を提供する。今後1年以内に先行導入事例を5件以上作り、それを紹介することで市場への普及を図りたい」とし、国内でも素早い立ち上げを目指す意向を示した。

 統合による具体的なメリットとしては、1)コンタクチュアルへログオンするだけでNetSuite CRMにもログオンできるシングルサインオン、2)Netsuite上の顧客情報内の電話番号をクリックすると、対象の顧客に電話をかけられる「Click-To-Dial」機能、3)スクリーンポップアップ機能、4)バックグラウンドでの顧客連携機能、などが挙げられるとのこと。ホワイトパジャマの鈴木禎宏社長は、4)の機能を「NetSuite CRMの顧客レコードと照合することにより、コンタクチュアルの機能で、そのお客様にあったサービスを提供できる」と説明した。

 今回の協業で狙う主な対象は、「50席未満くらいの中小規模コールセンター」(ホワイトパジャマの鈴木社長)。鈴木社長はさらに、「SaaSベースの本格的なコンタクトセンターを実現できるため、早期導入と、初期費用軽減による導入コストの低減が見込める」と協業のメリットを強調している。

 価格は、コンタクチュアルが2万5000円/席から、NetSuite CRMが1万1000円/席から。



URL
  ネットスイート株式会社
  http://www.netsuite.co.jp/
  ホワイトパジャマ・ジャパン株式会社
  http://www.whitepajama-japan.com/
  プレスリリース
  http://www.whitepajama-japan.com/news/070514.html

関連記事
  ・ インフォコムと米Contactual、OSSを利用したコンタクトセンターソリューションを提供(2006/07/11)
  ・ SaaSでソフトを提供する米NetSuite、日本法人と日本向け製品の発売を発表(2006/05/25)


( 石井 一志 )
2007/05/14 15:27

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.