Enterprise Watch
最新ニュース

リアルコム、シリコンバレーでの起業を支援するRSILを設立

Google、Amazonを超える日本発の企業を生み出す

RSILディレクターの竹内克志氏

RSILのビジョンと目標
 リアルコム株式会社は5月15日、インキュベーション事業を手がける「REALCOM Software Innovation Laboratory(以下、RSIL)」を同日付で設立したと発表した。

 RSILは、日本のソフトウェア技術者を対象に、米シリコンバレーでの起業と事業の成功を支援するインキュベーション事業を行うことを目的として設立した会社。起業したいソフトウェア技術者を選抜し、シリコンバレーを拠点として開発およびビジネスの立ち上げまでを支援する。RSILはリアルコムのほか、シリコンバレーで活動するコンサルティング・インキュベーション・投資会社の米NetService Ventures Group(以下、NSVC)のサポートを得ながら運営される。

 RSILのディレクターには、リアルコム取締役CTOの竹内克志氏が就任。そのほか、テクノロジーエバンジェリストにNSVC創業者兼パートナーのRichard Melmon氏、ビジネス開発にリアルコム代表取締役社長CEOの谷本肇氏がそれぞれ就任。シリコンバレーでの技術開発・事業開発の環境を提供する。

 選考基準として、1)世界を変えることにつながる技術提案であること、2)独自性の高い技術であること、3)技術的に実現可能なものであること、を前提に、候補者自身のチャレンジに対するコミットメントの高さが求められる。竹内氏は、「年齢や語学力などにはとらわれない。もっとも重要なのは、起業家自身のやる気の高さ。世界を変えられる技術であると強くおもい、それを伝えられることが大切」と、起業への意欲の高さを重視するとしている。


RSILの体制。Melmon氏はゲーム会社エレクトロニック・アーツの創業者でもある 2~3名程度を選考し、1年間シリコンバレーで起業支援を行う。1年以内に起業レベルに達しない場合は、そのプロジェクトは中止するという ソフトウェアを中心とした技術を対象とする。事業エリアは限定しないとのこと

リアルコム代表取締役社長CEOの谷本肇氏
 RSIL設立の目的について谷本氏は、「私自身が13年前にシリコンバレーに初めて入ったとき、シリコンバレーのエネルギーやそこからわき上がる想いなどを多く感じた。この経験がリアルコム創業の原点となった。日本では、官民両レベルで、優秀なエンジニアの発掘活動が行われているが、ただ技術だけでは世界を変えることはできない。私が感じたように、肌で感じることが重要と考え、今回シリコンバレーで起業支援できる環境を整えた」と説明した。

 リアルコムがインキュベーション事業を行うことについて、竹内氏は、「ITを通じて新しいワークスタイルを実現すること、またグローバルで戦える土台作りがリアルコムのビジョン。これを具現化するための事業として、RSILを設立した。また、ソフトウェアベンダーとしては、既存の枠組みでは得られない新技術やアイディアの獲得、自社ドメインの拡大などに有効と判断した」と、同社にとってもメリットのある事業であると述べた。



URL
  リアルコム株式会社
  http://www.realcom.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.realcom.co.jp/news/20070515_sil.html
  REALCOM Software Innovation Laboratory
  http://www.realcom.co.jp/sil/


( 福浦 一広 )
2007/05/15 15:15

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.