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日本オラクルの常務執行役員 システム製品統括本部長、三澤智光氏
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米Oracleのアジアパシフィック Embedded Business Unitバイスプレジデント、マーク・バートン氏
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日本オラクル株式会社は5月15日、組み込みデータベースビジネスについての記者説明会を開催。同社と米Oracleによる同分野への取り組みと戦略を説明した。
組み込みデータベースとは、携帯電話などをはじめとするモバイル端末や、カーナビ、情報家電、ネットワーク機器などの製品に組み込まれているデータベースのこと。近年、こうしたデバイスやアプリケーションにおけるサービスが高度化、関連サービスが複雑化するのに伴い、組み込みシステムでも大量データの管理機能や、バックボーンのシステムと確実に連携できる機能が求められているという。
日本オラクルの常務執行役員 システム製品統括本部長、三澤智光氏は「ソフトが組み込まれるだけではビジネスモデルは作れない。サービスの付加価値をいかに向上させられるか、運用コストをいかに下げられるかという点が重要で、バックエンドのデータベースなどとリンクして初めてメリットが生まれる」という点を指摘。その上で、一般のデータベースはもちろん、さまざまなミドルウェア群からビジネスアプリケーションまでを総合的に持つ同社では、システムトータルでのソリューションとしての価値を提供できるとした。
また、組み込みデータベースそのものでも差別化ができるという。同分野では、高機能型から省リソース型まで、用途に応じて幅広いニーズがある。日本オラクルでは、米Oracleの買収戦略に伴い、高機能型ではインメモリ型の「Oracle TimesTen」、中間型では「Oracle Database Lite Edition」、省リソース型では「Oracle Berkeley DB」、の各製品をラインアップするに至っており、こうした幅広いラインアップを提供できる点が競合優位性だとしている。もちろん、これらのデータベースはOracle Databaseとの連携機能も備え、システムの連携という点でも強みを持つ。
米Oracleのアジアパシフィック Embedded Business Unitバイスプレジデント、マーク・バートン氏は「この市場に目を付けたのは、急速に伸びているから。ワールドワイドで250億ドルの市場規模があり、インド・中国をはじめとして急速に伸びている。当社でも2006年度(~2006年5月)に60%、アジアパシフィックでは200%以上の伸びを見せている」と述べ、市場の広がりを強調。日本でも、2006年6月に組み込みビジネスに特化した組織を立ち上げ、ワールドワイドやアジアパシフィックの組織と密に連携しながら、ビジネスを進めているという。
三澤氏は、製品ライフサイクル全体にわたってグローバルと連携し、「今年度は前年比倍の成長を目指している」と述べている。
■ URL
日本オラクル株式会社
http://www.oracle.co.jp/
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・ 日本オラクル、Oracle Databaseとの連携を強化したインメモリデータベース新版(2007/03/07)
( 石井 一志 )
2007/05/15 17:28
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