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日本代表の大三川彰彦氏
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リージョナルトレンドラボの任務
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トレンドマイクロ株式会社は5月22日、国内専門のウイルス解析&サポートセンター「リージョナルトレンドラボ」を新宿本社内に設立。同日より本格稼働を開始すると発表した。
同ラボは、ウイルス、スパイウェアなどの不正プログラムを収集し、それらを検出するパターンファイルを作成することなどを主な業務とした施設。すでにフィリピンに設立されているラボが、グローバル共通の不正プログラムの収集、ならびにオフィシャルパターンファイルの作成などを目的としているのに対し、リージョナルトレンドラボでは日本独自の問題に対応していくことが任務となる。
具体的な業務としては、国内状況に特化した不正プログラムや不正URLなどを収集。大量の検体を分析することで、多量の亜種をもつウイルスやWebサイトを利用して次々と不正プログラムを送信するような連鎖攻撃に対応していく。また単一のウイルスを検出するバンテージパターンファイルファイルの作成や、専用駆除ツール、システムクリーナーの提供なども主要なミッションとなる。
そのために同ラボでは、情報収集・分析の体制として20名の人員を配備。悪意あるWebサイトを巡回するシステムやP2Pファイル共有ソフトを利用したシステム、故意にウイルスに感染してダウンロードされる検体を収集するシステムなどを構築して、継続的に情報収集を行っていく。
「これまで国内向けのバンテージパターンファイルであってもフィリピンに依頼する形で作成していたが、同ラボを設立したことで、より迅速かつ効率的に作成・配信することが可能になる」(日本代表の大三川彰彦氏)。
なお発表会では、同ラボの見学会も行われた。足を踏み入れるとまず、壁に2台のモニターが据え付けられた会議スペースが目の前に広がる。「ここでは緊急のインシデントが発生した際などに、クライアントを交えて対策などについて打ち合わせする」とのこと。入退室のための認証セキュリティが取り付けられたドアをくぐると、その向こうが情報収集・分析を行うための執務スペースとなる。当日は実際に作業員が業務を行う様子を見学することができた。
同ラボ施設内にはこのほかに、新しいパートナーサービス展開の基盤として「Trend Micro Monitoring Operation Center」も設置する予定。法人顧客向けの監視サービスを2007年第4四半期から提供開始するとのこと。
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対策を練る会議スペース
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会議室に備え付けられたモニター
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情報収集・分析を行うルーム
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入退室を管理する認証セキュリティ
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■ URL
トレンドマイクロ株式会社
http://www.trendmicro.co.jp/
ニュースリリース
http://jp.trendmicro.com/jp/about/news/pr/article/20070522044609.html
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( 川島 弘之 )
2007/05/22 15:36
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