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ノキア・ジャパン、国内展開に向けたエンタープライズ・ソリューションズ事業戦略を説明 |
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世界的にはすでに高い知名度を有するNokiaブランドだが、国内のエンタープライズ市場においては、事業展開が十分進ちょくしているとはいえない同社。ES事業部は、まさにその国内展開を主眼とした部隊となる。同事業部 カントリージェネラルマネージャーの荒井真成氏はそのミッションを、「グローバルへの供給から国内需要へ目を向けること」と説明。 さらに、「携帯電話市場はブレーキがかかりつつあり、今後はモバイルをさらに広い用途で使う時代がくるだろう。そうした状況に対応するには、企業内のさまざまなモバイルを統合していく必要がある。3年半ほど前に同事業部を設立したのも、そうした意図に基づいている」（荒井氏）と述べた。
製品・ソリューションとしては、「当然ながらモバイルデバイスは外せない。しかし、今後は外出先でよりミッションクリティカルな用途で使えるよう、キーボードを搭載したり、無線LANに対応するなどの創意工夫が求められる。そうなるとセキュリティも重要となり、ファイアウォール、VPNなどのネットワークセキュリティに加えて、端末暗号化などのデバイスセキュリティを組み合わて、より強固にしていく必要が出てくる。さらに基幹システムと連携するためのミドルウェアなども必要だ。この3点を一括して提供していくのが、ES事業部の戦略」（新免氏）と説明した。 また新免氏は、国内での展開を図る上では、独自の商習慣で成り立つ日本という国を理解する必要があると言及。「日本は特に品質に対する期待が大きい。そのため、製品と同時にサービスも提供していく必要があるが、グローバルで提供しているサービスと同じ内容では、国内市場での満足は得られないだろう。これまで以上にユーザーの声を聞いて、製品・サービスに反映していくことが必要となるはず」（新免氏）。 新免氏が所属するビジネスディベロップメントは、こうしたユーザーの声を吸い上げるための部隊。吸い上げた情報をプロダクトチームやマネジメントに直接エスカレーションし、エンジニアリソースも集結して、「単なるトラブル対応窓口ではなく、ライフサイクル全体をサポートする体制を整えていく」（新免氏）とした。 パートナーシップにおいても同じことがいえると新免氏。「当社はグローバルにおいてはすでに多くのパートナーシップを築いている。しかし、それがそのまま国内に通用するとは考えていない。より国内市場を把握して、国内独自のパートナーシップを築いていく必要がある。国内で成功するためには、パートナーシップの成否にかかっているといっても過言ではない」と語った。 具体的には、「通信事業者との連携が不可欠。加えて現在進めているのが、VoIPアプリケーションやVoIPのASPサービスに関するパートナーシップ」。VoIPの分野に関しては、6月12日にモバイル端末「Nokia E61」をシスコシステムズのIP-PBXと統合するソリューション「Nokia Intellisync Call Connect 1.0 for Cisco」を発表するなど、すでにある程度の進ちょくを見せている。また、Nokia E61をソフトバンクモバイル向けにカスタマイズ化された「SoftBank X01NK」をリリースするなど、ソフトバンクともすでに親密だ。「ソフトバンクとは今後もさらに関係を強化して、製品企画レベルからの協業を進めていく。これらに加えて、セキュリティやミドルウェアにおける協業も随時強化していく方針だ」（新免氏）と語った。 そうしたパートナーとの協業強化やプロモーション活動などを推進するためのプログラムを作っていくことも今後の課題。具体的には、チェック・ポイントとの協業やパートナー向け情報提供Webサービスなどを予定しているとした。 ■ ＵＲＬ ノキア・ジャパン株式会社 http://www.nokia.co.jp/
（ 川島 弘之 ）
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