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FIPとミラポイント、メッセージング基盤のASPサービスで提携


ミラポイント、コーポレート&チャネルマーケティングの東藤貴子マネージャ

FIP、アドバンストビジネス推進部の寺川氏

プランCのメールアーカイブ。アーカイブの際に、既存のメール経路に変更を必要としない方式を採用
 富士通エフ・アイ・ピー株式会社(以下、FIP)は7月9日、ミラポイントジャパン株式会社(以下、ミラポイント)とメッセージング基盤のASPサービスで提携。FIPの「AODプラットフォームサービス」メニューに「メールセキュリティASPサービス」を追加し、同日から提供を開始すると発表した。

 メールセキュリティASPサービスは、ミラポイントのメールサーバー「Mirapoint Message Server」、メールセキュリティ製品「RazorGate」、メールアーカイブ製品「RazorSafe」を利用して、セキュリティおよびコンプライアンス対策を実現したメッセージング基盤を提供するもの。ISO20000をはじめ各種認証を取得しているFIPのデータセンターにて、専任SEスタッフが24時間365日の運用を行う。

 今回ASPビジネスに至った背景として、ミラポイント、コーポレート&チャネルマーケティングの東藤貴子マネージャは、「セキュリティ、コンプライアンスとメールを取り巻く状況は複雑になっており、ITスキルの未熟なSMB市場などではサービス化を待ち望む声が多く、それに応えるため」と説明。なぜFIPなのかという点については、「FIPでは、かねてより当社製品を取り扱っていただいており、製品を熟知していただいている。またアウトソーシングなどの経験も豊富で、その総合力が今回のサービス提供には最適だと判断した」と述べた。ミラポイントでは、今後、アプライアンスとASPサービスを相乗して価値を向上させていく狙い。そうした面からも、製品を知るFIPには強みがあったという。

 一方のFIPは、ミラポイント製品を選択した理由として、ミラポイントがメール専業ベンダであるとともに、製品そのものがスパム検知率が高く、専用OS「MOS」を搭載しているなどの優位点を備えている点を挙げた。専用OSなのでパッチを当てる必要が無く、ユーザーからは以前より管理が楽だとの高評価を得ていたのだという。

 サービスメニューとしては、メールサーバーとメールセキュリティ製品を利用して、メッセージング環境とアンチウイルス/スパムを実現する「プランA」、アンチウイルス/スパムのサービスだけを提供する「プランB」、アーカイブのみを提供する「プランC」の3プランを用意。それぞれを必要に応じて組み合わせることが可能だ。

 なおサービスのモデルとしては、1台のアプライアンスを複数ユーザーで利用する共用型が基本だが、「企業ポリシー的にメールボックスの共用は不可能というユーザーにも対応すべく、専用型の提供も行っていく」(FIP、アドバンストビジネス推進部の寺川氏)とのこと。例えば、メールサーバーのみ専用型を利用し、そのほかセキュリティやアーカイブは共用型を利用するといった柔軟な使い方も可能とした。

 価格は、プランAが標準50MBのメールボックス容量で、初期費用10万円(税別)/ドメイン、月額費用500円(同)/アカウント。プランBが初期費用5万円(同)/ドメイン、月額費用300円(同)/アカウント。プランCは未定。それぞれ7月、9月、12月から提供を開始する。両社では、今後4年間で10億円の売り上げをめざす。



URL
  富士通エフ・アイ・ピー株式会社
  http://jp.fujitsu.com/group/fip/
  ミラポイントジャパン株式会社
  http://www.mirapoint.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.mirapoint.co.jp/news/20070709.php


( 川島 弘之 )
2007/07/09 18:13

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