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「市場シェアは72%、SymbianはケータイOS市場のリーダーだ」-英Symbian CEO


英Symbian CEOのナイジェル・クリフォード氏

シンビアン、代表取締役社長の久晴彦氏
 シンビアン株式会社は7月17日、同社の戦略説明会を開催。来日した英Symbian CEOのナイジェル・クリフォード氏が、携帯電話向けOS「Symbian OS」の市場動向などを説明した。

 クリフォード氏はまず、Symbian OSのグローバル市場シェアは72%で、2007年度第1四半期(Q1/07)の出荷台数は1590万台、累計では1億2640万台を超えたとし、「シンビアンは市場のリーダーである」と強調した。

 日本でもQ1/07に390万台、累計2000万台が販売されたことに触れ、「これは前四半期比で30%の成長率」(同氏)とアピール。売り上げの実に25%を日本が占めているとし、「日本市場は非常に重要なマーケット」だとした。

 なお国内で投入されたSymbian OS搭載の携帯電話は、7月13日に発売された「FOMA SO704i」を含め、計60機種を数える。NTTドコモのFOMAに限った場合、実に55%のシェアを占有。同社では「この圧倒的シェアにより、今後も市場をけん引していく」(同氏)狙いだ。

 そのために最も重要なのは、パートナーとの関係強化だという。Symbian OSがいかにすばらしいものであっても、これだけで完結する類(たぐい)のソリューションではない。ゆえにSymbian OSの開発に当たっては、エンドユーザーにとって高価値であることはもちろん、携帯端末ベンダなどパートナーにとっても革新的なものでなければならない。

 実際、そうしたポリシーのもとSymbian OSは開発されていると同氏。「基本構造をプラットフォーム化することで開発期間を大幅に短縮できるほか、容易に新機能が追加できる点がSymbian OSの特徴。その証拠に新機能を搭載した端末が3.3カ月ごとという短いスパンで随時発売されている」と話す。その上で、新版となるv9.5では、電力効率など基本的なスペックを引き上げるとともに、デバイス/アプリケーションの起動時間を大幅に短縮する「デマンドページング」機能を搭載。「低コストの端末上でも動作するハイパフォーマンス性を実現している」とベンダへの訴求点を述べた。

 日本におけるパートナーは現在31社。シンビアン 代表取締役社長の久晴彦氏は、「品質・セキュリティを向上していくのは当たり前。加えてパートナーとの連携を強めていくのが当社の基本姿勢だ。これは今後もずっと変わらない」との意向を見せた。



URL
  シンビアン株式会社
  http://www.symbian.co.jp/

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( 川島 弘之 )
2007/07/17 18:39

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