富士通株式会社とSiemens IT Solutions and Services(以下、SIS)は8月2日、手のひら静脈認証ビジネス分野で協業すると発表した。SISは、独Siemens AGのITソリューション・サービス事業部門。
この協業に伴い、SISは同社の生体認証ソリューション「ID Center」に、富士通が開発した手のひら静脈認証装置「PalmSecure」を採用。同認証を用いた新しい生体認証ソリューションを開発して、グローバルに提供するという。
富士通が展開するPalmSecureは、手のひらに近赤外線を照射して静脈パターンを読み取り、登録済みの静脈パターンと照合して本人確認を行うもの。非接触で認証が可能なほか、手のひら静脈は体内情報であることから複製が困難という特徴を持つ。またもっとも普及している生体認証の指紋認証と異なり、けがや汚れの影響を受けにくいというメリットもある。
一方のID Centerは、高度なセキュリティ管理を実現するソリューション。公的機関や医療、産業分野を中心に導入されているとのことで、顔、虹彩、指紋に次ぐ新たな生体認証手段として、今回手のひら静脈認証を採用した。
富士通では今回の協業について、「富士通にとって、特に欧州地域における、手のひら静脈認証装置『PalmSecure』のグローバルビジネスを加速させるもの」ととらえており、SISとともに、PalmSecureを軸にしたグローバルビジネス強化を図りたい考えである。
■ URL
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2007/08/2.html
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( 石井 一志 )
2007/08/02 15:34
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