日本オラクル株式会社と日本電気株式会社(以下、NEC)は8月27日、大規模グリッド環境におけるデータウェアハウス(DWH)システムでのスケールアウトを検証。「Internode Parallel Query機能」により、7.69倍の高速化を実現したと発表した。
同検証は、日本オラクルがハードウェアベンダやSIerなどのパートナー企業とともに開設した「Oracle GRID Center」にて実施されたもの。大規模グリッド環境におけるDWHシステムのスケールアウト(サーバーの数を増やすことで全体のパフォーマンスを向上させること)の有効性を評価しようというのが今回の検証内容。具体的には、スケールアウトされたDWHにて、Oracle Database 10gのInternode Parallel Query機能(1つのSQLを複数ノードで並列実行する機能)を適用することで検証を行う。
システム環境としては、NECのブレードサーバーシステム「SIGMABLADE-M」にCPUブレード「Express5800/120Bd-6」を8ノード搭載し、ストレージにNECの「iStorageD3-10」を使用。Linux OS上に、「Oracle Real Application Clusters 10g」と「Oracle Database 10g」を導入。データ格納性と検索性を実現する「Compress機能」を利用してDWHシステムを構築した。
検証の結果、1ノード構成時に比べて、8ノード構成時では7.69倍の高速化が実現。DWHシステムにおいて、サーバー増設に伴うリニアなスケールアウトを実証できたとしている。これにより、小規模構成からシステム規模に応じて随時サーバーを増設、大規模DWHシステムまで柔軟に対応できるため、高い投資対効果と拡張性が実現できるという。
両社は今後、同検証の成果を生かして、中小規模から大規模のDWHシステムの拡販、構築に向けた取り組みを強化していくとのこと。
■ URL
日本オラクル株式会社
http://www.oracle.co.jp/
日本電気株式会社
http://www.nec.co.jp/
ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0708/2701.html
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( 川島 弘之 )
2007/08/27 13:16
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