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マイクロソフト、ORACLE MASTER取得者向け優遇策などSQL Server拡販策を発表

今後3年間で売上倍増、シェア1.5倍を目指す

サーバープラットフォームビジネス本部 業務執行役員 本部長の五十嵐光喜氏
 マイクロソフト株式会社は9月4日、プレス向けにSQL Serverビジネス戦略説明会を開催。「エンタープライズ市場への取り組み強化」「BI(Business Intelligence)市場への取り組み強化」「新規市場の開拓」の3つを柱とし、今後3年間で売上倍増を目指すと発表した。

 SQL Serverは1999年のSQL Server 7.0リリース以降、年間平均20%の成長を実現している。この現状について同社サーバープラットフォームビジネス本部 業務執行役員 本部長の五十嵐光喜氏は、「確実に成長をしているものの、この成長率のままでは3年後に売上倍増は実現できない。これまで以上の成長が必要であり、今回3つの柱を掲げて取り組んでいく」と、今回の取り組みで成長を加速させるとした。


エンタープライズ市場への取り組み
 第一の柱であるエンタープライズ市場への取り組み強化では、競合他社からの移行支援を中心とした取り組みを発表。まずORACLE MASTER取得者に対し、SQL Serverの資格取得支援を行う。具体的な支援策として、ORACLE MASTER SILVER/BRONZE取得者に対しては、1日間のクラスルームトレーニング「SQL Server 2005早わかりセミナー」の無償受講と資格試験解説書の無償提供を行う。また、ORACLE MASTER PLATIUM/GOLD取得者に対しては、3日間のハンズオントレーニング「SQL Serverブートキャンプ」の無償受講とMCP試験を受験できるバウチャーチケットを無償で提供する。どちらも今後1年間で8回実施する予定。

 価格面での優遇策として、競合製品からの移行キャンペーンを期間限定で実施する。対象となる製品は、Oracle、IBM DB2、Sybaseなどのデータベース製品のほか、Hyperion、Business Objects、CognosなどのBI製品。競合製品からSQL Server 2005 Enterprise Editionへの移行の場合で50%の割引、SQL Server 2005 Standard Editionの場合で25%の割引を実施する。実施期間は、9月より2008年6月末まで。

 大規模案件への対応力を強化するため、同社内のコアエンジニアを60名から120名まで増強する。また、Web Castsやバーチャルラボなどの無償オンライントレーニングの提供、mstep(Microsoft Training and Education for Partners)での無償トレーニング、データベース設計などの高度な内容を含む有償トレーニングを実施することで、技術情報の習得を支援する。そのほか、Oracle 7.3以上のデータベースに対応した移行支援ツールSSMA(SQL Server Migration Assistant)for Oracle V3.1の無償提供も行う。


ORACLE MASTERリクルートキャンペーン 割引キャンペーン 技術者育成施策の強化

 第二の柱であるBI市場への取り組み強化では、BIに関する啓発活動から商談成立までの取り組みを強化する。具体的には、SQL Server 2005のデータマイニング機能をExcel 2007/Visio 2007から連携可能にする「Data Mining Add-ins for Office system」の評価用サイトの開設のほか、BIの適切な展開方法などを紹介するラウンドテーブルの実施、ハンズオントレーニング、BI商談支援センターの開設などを行う。

 「BIは企業の一部の人が使うものでなく、全社員が使えるものにしたいと考えている。その際、キーとなるのはバックエンドの性能。SQL ServerはOLAP(Online Analytical Processing)市場で5年連続首位を達成するなど実績がある。こうしたBI用途でのSQL Serverの利用拡大を図りたい」(五十嵐氏)と、BIに対する潜在ユーザーの掘り起こしを行うことで、SQL Serverの拡販を行う考えを示した。


Data Mining Add-insの評価サイト開設のほか、年内にはOffice PerformancePoint Server 2007をリリース BI利用に関する啓発活動を重視

SQL Server 2008により、次世代業務プラットフォームを実現
 第三の柱である新規市場の開拓については、次期バージョン「SQL Server 2008」でのVirtual Earthネイティブサポートなど、次世代のリッチアプリケーション構築を実現する機能を提供することで、SQL Serverの新たな利用シーンを開拓すると説明。五十嵐氏は、「仮想化環境に対応したライセンス体系を用意するなど、現在だけでなく10年先の環境にも対応できるのがSQL Server」と、将来まで利用できる製品である点を強調した。


 五十嵐氏は、「今回の施策により、3年後の売上倍増の実現と、(Windowsベースでの)シェアを現状の1.5倍まで拡大したい。あわせて、Windows Serverのパイそのものも大きくしたい。最終的には、SQL Server一色にしたい」と、強気の姿勢を崩さなかった。




URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3176


( 福浦 一広 )
2007/09/04 17:58

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