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日立、データセンター省電力化組織を発足-5年間で消費電力の5割削減を目指す


 株式会社日立製作所(以下、日立)は9月27日、データセンター省電力化プロジェクト「CoolCenter50」を本格的に立ち上げると発表した。このプロジェクトでは、データセンターの消費電力を今後5年間で最大50%削減することを目標としており、そのための専任組織「省エネセンタ推進部」を、情報・通信グループ アウトソーシング事業部内に設置する。設置は10月1日付け。

 データセンター全体の消費電力を削減するには、機器の消費電力を削減することはもちろん、機器の電力消費や発熱に合わせた適切な電力供給、空調制御も必要となる。日立ではこれまでも環境問題に取り組んできたが、これまでの取り組みに加えて、日立グループの総力を結集したCoolCenter50を立ち上げ、さらなる消費電力の削減を目指すという。

 具体的には、IT機器や空調機器など装置や設備自体の省電力技術、IT機器の負荷に適応した空調制御など消費電力全体を最適化する技術などの開発をこのプロジェクトのもとで推進。さらに、これらの機器を効率的に運用するための省電力化サービスを有機的に統合する技術も開発する。また、PCやサーバーなどの省電力化に取り組む業界団体「Climate Savers Computing Initiative」をはじめとする団体への参加を通じ、日立の技術力で世界の省電力化活動をリードするとしている。

 なお日立では今後、こうした取り組みによって得た省電力化のノウハウの事業化も図る。すでに日立グループ内のデータセンターに対してこれらの技術の適用を開始しており、その効果の実証を進めるとともに、消費電力の50%削減を実現するための新データセンターを建設する予定だ。同社では、この新データセンターのアウトソーシングサービスを利用することで、指静脈認証などの最新のセキュリティ技術を用いて運用の安全性を確保しながら、ユーザーのシステムにおける一層の省電力化を実現するとのことである。



URL
  株式会社日立製作所
  http://www.hitachi.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/09/0927d.html


( 石井 一志 )
2007/09/27 11:47

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