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日本オラクル、ERPの短期導入を可能にするパートナー向けプログラム

21業種・約1300種類のビジネスフローを定義

Oracle Accelerateの概要
 日本オラクル株式会社は10月4日、中堅企業向けアプリケーションのパートナープログラム「Oracle Accelerate」を開始すると発表した。

 Oracle Accelerateは、同社の業務アプリケーション製品群「Oracle Applications」をパートナー各社が有するアプリケーション導入に関する業務知識・業界知識などを活かして、新ソリューションを提供しやすくするパートナープログラム。ソフトウェアライセンス、ハードウェア、サービスを一括提供することで、低価格・短期間での導入が可能となるのが特長。すでに20社以上のパートナーがOracle Accelerateへの参画を表明している。

 同社はこれまでも中堅企業向けソリューションとして「Oracle NeO」をパートナー各社と展開していたが、「Oracle NeOは日本オラクルが独自に用意したパートナープログラムだが、今回のOracle Accelerateはワールドワイドのプログラム。また、Oracle NeOではOracle E-Business Suiteに限定していたのに対して、今回のOracle AccelerateではJD Edwards EnterpriseOneまで含まれているのが大きな違い」(同社アプリケーションビジネス推進本部ソリューションビジネス推進部ディレクターの塚越秀吉氏)と説明する。なお、今回のOracle Accelerateの開始に伴い、Oracle NeOは終了する。


Oracle Business Accelerators
 同社のアプリケーションにはCRMなども用意されているが、今回提供されるOracle AccelerateではERP製品からスタートする。「約14700社ある中堅企業のうち、なんらかのパッケージを導入している企業は35%程度。ただし、グローバルで利用可能なERPの活用についてはまだまだとみている。また、約5000社の中堅企業がERPなどのパッケージを検討中という調査結果も出ており、合計1万社がパッケージの拡張あるいは新規導入を検討しているマーケットと考えている」(同社常務執行役員 アライアンス統括本部長の三露正樹氏)と、ERPから展開する理由を説明した。

 Oracle Accelerateでは、パートナー企業に対して、約1300種類のビジネスフローを定義したテンプレート「Oracle Business Accelerators」が提供される。Oracle Business Acceleratorsは、トレーニングやガイド、セットアップツール、テストスクリプトなどが用意されており、これを利用することで新ソリューションを短期間で開発可能としている。21業種に対応したパッケージが用意されており、パートナー各社による拡張も可能。

 同社ではOracle Accelerateにより、今後1年間で100案件、20億円規模のビジネスを目標としている。


発表会にはOracle Accelerateに参画するパートナー各社も出席
 発表会には、米Oracleジャパンライセンス事業担当シニア・バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーのディック・ウォルベン氏も出席。今回のOracle Accelerateに関して、「Oracleはこれまでアプリケーションに関する企業買収や研究開発に30億ドルを費やしてきた。その結果、アプリケーション分野ではリーダーとなっている。Oracle NeOは日本独自のもので国内向けに提供されていたが、このOracle Accelerateはグローバルのパワーを活かせるのが最大の特長。Oracle NeOよりもよいプログラムになる」と、グローバルで得たノウハウを反映できる利点を強調した。



URL
  日本オラクル株式会社
  http://www.oracle.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1786


( 福浦 一広 )
2007/10/04 14:07

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