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アドビとBIGLOBE、企業向けASPサービスで提携-PDF文書の管理サービスを開始


BIGLOBE代表取締役執行役員社長の飯塚久夫氏(左)とドビ代表取締役社長のギャレット・イルグ氏
 アドビシステムズ株式会社(以下、アドビ)とNECビッグローブ株式会社(以下、BIGLOBE)は10月24日、アドビのアプリケーション群とBIGLOBEのサービスプラットフォームを連携した企業向けASPサービス事業を共同で展開すると発表した。第一弾として、アドビの電子文書の権限管理を行う「Adobe LiveCycle Rights Management ES」をベースとしたASPサービス「BIGLOBEドキュメントコントロールサービス」の販売を同日より開始する。

 今回提供されるBIGLOBEドキュメントコントロールサービスは、企業内外で利用されるPDF文書のアクセス権限を一元的に管理できるASPサービス。PDF文書単位で、アクセス可能ユーザーの指定、有効期間の設定、動的な透かしの挿入、閲覧・編集・印刷の制御などの管理が可能。配布後の文書に対しても権限設定が行えるため、不正流出した場合でも遠隔操作で閲覧禁止にするといった柔軟な管理ができるのが特長。また、ASPサービスとして提供されるため、企業内での利用のほか、企業外とのやり取りでも利用できる。

 サービス開始は、12月3日。価格は、初期費用が40万円(税別)。利用するユーザー数により価格は異なり、500ID・100文書の場合で月額60万円(税別)、1000ID・200文書の場合で月額80万円(税別)、5000ID・1000文書の場合で月額100万円(税別)。価格には、Adobe LiveCycle Rights Management ESのライセンス料も含まれる。

 今後、他システムとの連携を実現するWeb-APIの提供のほか、ストレージサービス、Excel/Word対応などの機能強化を予定。今後3年間で、500社・30億円の売上を目標としている。


今回提供される「BIGLOBEドキュメントコントロールサービス」 サービス内容 両社の今後の取り組み

 アドビ代表取締役社長のギャレット・イルグ氏は、「北米ではAdobe独自にLiveCycleのASP事業を行っているが、日本市場では単独で行うよりもパートナーと一緒に行うのが、ユーザーのニーズに応えられると判断。BIGLOBEは、ISPとしての歴史と実績もあり、ミッションクリティカルなシステム基盤も保有している。文書の権利管理・保護といったサービスを実現する上で、BIGLOBEはベストなパートナー」と、BIGLOBEが持つ技術力と信頼性を評価したと説明。「今後は、FlashやAIRを用いたダイナミックメディアの新サービスや、PDF・Flashの特長であるクロスデバイスを活かしたサービス展開も行っていく」と、ビジネス向けに限らず、コンシューマ向けサービスでの協業も行うと述べた。

 BIGLOBE代表取締役執行役員社長の飯塚久夫氏は、「BIGLOBEは現在、ISP事業、動画配信などのブロードバンドメディア事業、そして企業を対象としたプラットフォームサービス事業の3つの領域で展開している。今回のサービスは、このうちのプラットフォームサービス事業に属しており、BIGLOBEが持つサービス基盤を活かしたものになる。今後、両社の協力により、先進的なサービスを提供し、プラットフォームサービス事業を拡大する」と述べた。


アドビ代表取締役社長のギャレット・イルグ氏 BIGLOBE代表取締役執行役員社長の飯塚久夫氏


URL
  アドビシステムズ株式会社
  http://www.adobe.com/jp/
  NECビッグローブ株式会社
  http://www.biglobe.ne.jp/
  プレスリリース
  http://www.adobe.com/jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200710/20071024biglobe.html


( 福浦 一広 )
2007/10/24 13:50

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