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MBSD、取締役副社長の山崎彰一氏
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三井物産セキュアディレクション株式会社(以下、MBSD)は10月31日、米Xpriori製XMLデータベース(DB)「NeoCoreXMS」の国内総販売代理事業を株式会社サイバーテックに一括譲渡すると発表した。
NeoCoreXMSは、XML専用のDB製品。XML形式のデータであればスキーマなしに柔軟に格納できるため、DB設計が不要となるのが特長。Xprioriの特許技術「DPP(Digital Pattern Processing)」と呼ばれる独自の検索技術をベースにした高速検索性も兼ね備える。
2002年11月より三井物産が取り扱いを開始し、2007年4月からMBSDが国内総代理店として販売を行ってきたが、今回この販売権をすべてサイバーテックに譲渡する形だ。
同製品を内部統制ツールとして展開を図る方針であったMBSDだが、「すでに先行する他社製品も多く、今から本格事業化するには労力・リスクともに大きければ、リソースも足りない」(MBSD、取締役副社長の山崎彰一氏)と判断。「また、内部統制ツールとして展開しないのであれば、当社が注力している内部統制・セキュリティのコンサルティングサービス事業などとのシナジーも望めないので、サイバーテックへの譲渡を決定した」という。
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サイバーテック、代表取締役社長の橋元賢次氏
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譲渡先にサイバーテックが選ばれたのは、両者にすでに協業実績があったためで、山崎氏は「MBSD内の限られたリソースでやるよりも、サイバーテックに譲渡した方が価値も高まるだろう」としている。これに伴い、MBSDからサイバーテックへは、NeoCoreXMSに関わるエンジニアが異動することになる。外部エンジニアとしてMBSDと契約していた社員も、サイバーテックと再契約を結ぶ形で異動となる模様だ。なお、譲渡金額などについては公表されていない。
サイバーテックは以前より別のXML DBとして「Cyber LUXEON」を取り扱ってきた。ラインアップにNeoCoreXMSが加わることで、「XML専用DB市場で48.9%を占有することになる」(サイバーテック、代表取締役社長の橋元賢次氏)とともに、一躍してXML DBの研究開発および販売事業でのリーディングカンパニーとなる。
なお、Cyber LUXEONは“更新系”のDBで、主に製造業での製品情報管理や企業内情報ポータルなどに向き、NeoCoreXMSは“検索系”のDBで、主に更新頻度が少ない文書管理などに向くという。サイバーテックでは、両者を補完する製品として展開していく意向で、「Office 2007でOffice Open XMLが採用されるなど、XML化への流れに乗り、今後も最新機能を市場に提供し続ける」(橋元氏)としている。
■ URL
三井物産セキュアディレクション株式会社
http://www.mbsd.jp/
株式会社サイバーテック
http://xml.cybertech.co.jp/
プレスリリース
http://www.mbsd.jp/newsrelease/pressrelease_20071031.html
( 川島 弘之 )
2007/10/31 13:36
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