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アドビ、最新技術を紹介－「全製品をホスティングサービスで提供する」 |
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リンチ氏はまず、現在ベータ版が公開されているAIR（Adobe Integrated Runtime）を紹介。「AdobeはこれまでにもデスクトップパブリッシングやPostScript、CD-ROMオーサリング、Webサイトデザインといった、その時々のトレンドにあわせた製品を提供してきた。そして今は、RIA（リッチインターネットアプリケーション）の時代。Adobeでは、AIRのほか、FlexやFlash PlayerなどRIAを実現するテクノロジーを提供している。また今後は、ビデオを用いたWebテクノロジーが進化するだろう。Flash PlayerでのH.264サポートを打ち出しており、AIRを中心にWebブラウザ内外での革新を進める」と、AIRがRIA時代の中心的なテクノロジーであると強調した。 AIRのメリットについてリンチ氏は、「たとえば、AIRで利用しているFlashを見ると、すでに99％以上のPCに搭載されている。また、アップデートの回数も多く、最新技術をいち早く利用できるのもメリット。AIRに関しては、Webブラウザが抱える制約事項を取り払うことを目的に開発している。そのほか、マルチプラットフォーム対応も強みだ」と説明。Microsoftが開発しているSilverlightとは、「直接的には対立しているとはおもわない」と述べた。 AIRに対する開発者の反応については、「これまでにランタイムが46万、SDKが5万、ダウンロードされている。また、AIR対応のアプリケーションが何百も開発されるなど、非常にいい反応だ。AdobeでもAdobe Media Playerや、買収したVirtual UbiquityのワープロソフトであるBuzzwordなどAIRベースに開発している。とはいえ、基本的にはAIR対応アプリケーションはAdobeではなく、外部の企業で開発していただきたい」と、マルチOSで利用できるプラットフォームという位置づけをあらためて説明した。 AIR以外の開発中の製品としては、次世代Flash Playerの「Astro」、RIAデザインツールの「Thermo」を紹介。「現状のFlash Playerと比べて、Astroでは表現性やパフォーマンスを向上させている。また、Photoshopなどで実現しているフィルタエフェクト効果、マルチカラーなどを実現する新しいテキストエンジン、2Dの画像を回転させて3Dに変換できるPerspective Transportationなどを搭載している。Thermoは、デザイナーを対象にしたRIA開発ツール。PhotoshopやIllustratorで開発したものを取り込んで加工できるのが特長」と説明した。 また開発中のWebサービスとして、インターネット上で画像やファイルを共有できる「SHARE」、VoIPサービスの「Pacifica」、コラボレーティブアプリケーションの「CoCoMo」を紹介した。「既存アプリケーションのホスティングサービスも進めており、動画編集ソフトの“Premier Express”や画像編集ソフトの“Photoshop Express”も準備している。ホスティングサービスは次世代のアプリケーションの提供形態であり、Adobeの全製品をホスティングサービスとして提供できるようになるだろう」と、これまでのパッケージ販売だけでなく、ホスティング版にも力を入れる考えであるとした。 ■ ＵＲＬ アドビシステムズ株式会社 http://www.adobe.com/jp/ Adobe MAX Japan 2007 http://www.adobemax2007.jp/
（ 福浦 一広 ）
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