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マイクロソフトのインフォメーションワーカービジネス本部 エグゼクティブプロダクトマネージャ、相場宏二氏
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マイクロソフト株式会社は11月20日、プロジェクト管理ソフトウェア「Office Project 2007」(以下、Project 2007)に関する施策を発表した。公式認定試験を開始するほか、パートナーとともに関連ソリューションを提供する。
Projectは、「人」をはじめとする企業のリソースやコスト、期間といったプロジェクト達成にかかわるさまざまな要素を把握し、効果的に活用できるようにするもの。各要素を常に把握できるように可視化し、プロジェクトチームを効率よく管理するために必要なレポート機能、計画機能などを提供している。
2006年11月に提供が開始された最新版のProject 2007では、レポート機能強化やユーザビリティ向上などが行われたほか、「もっともアピールできる点としては、顧客からもっとも要望が強かった、拡張性を強化したことが挙げられる」(マイクロソフトのインフォメーションワーカービジネス本部 エグゼクティブプロダクトマネージャ、相場宏二氏)。この強化の結果、以前は8000ユーザー規模で500件/時のProjectアップデートが可能だった性能を、サーバー台数を減らしながらも、4万ユーザー規模で2000件/時のアップデートに耐えられるまでに拡張したとのことで、より大規模なユーザーでも使用可能な拡張性を備えるに至ったという。
また、API「Project Server Interface(PSI)」の利用により、他製品との連携性を高めている点も特徴。今回マイクロソフトではProject 2007の普及を推進すべく、PSIを利用した認定パートナーのソリューションを市場へ投入する。このうち、グッドウィル・エンジニアリングの「MOSC(マイクロソフト オフィス スケジューリングコンポーネント)」は、「SharePoint Server上でスケジューリング管理を行っていこうというツール」(同社 事業本部 受託開発部 品川R&Dセンター EPMソリューションチームの中山智行マネージャー)。SharePoint Server側のスケジュール機能を利用して、大日程や中日程などの簡易的なタスク管理を行えるほか、SharePoint Serverを利用したドキュメント管理を行ったり、実績を同製品から入力したりできるため、業務の効率化が図れるとのことである。
一方EDSジャパンからは、同社の自社利用製品を基にした「Information Workers Gear」が提供される。この製品は、文書管理を通じて成果物の質の向上とスピードアップを実現する「案件支援ポータル」と、成果物を登録して再利用性を高める「Knowledge Warehouse」の両コンポーネントからなり、効率の良い情報共有と共同作業を支援する。同社のソリューション本部 ソリューション企画・管理 稲見吉彦部長によれば、「社内での実績では、準備期間が50%削減できた実績がある」という。
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MOSCの特徴
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Information Workers Gearの特徴
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デスクトップ製品向けの資格を皮切りに、認定試験を順次提供していく
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認定試験については、まずProject 2007のデスクトップ製品を対象とした「デスクトップ テクノロジー スペシャリスト」の試験を10月から開始しており、今後はサーバー製品を対象とした「EPM テクノロジー スペシャリスト」や「EPM ITプロフェッショナル」の両資格も2008年以降に順次スタートさせる予定。公認のトレーニングコースも、パートナー企業のIIL Japanより順次提供される。「日本におけるPMP(Project Management Professional)認定制度も毎年倍増する状況で、技術者にとって取得がステータスになる資格になってきている。当社でも今回、PMBOCKにのっとって作られ、またプロジェクトマネージャーとしてより具体的なスキルが問われる試験制度を用意し、順次提供していく」(相場氏)。
■ URL
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
プレスリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3278
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・ マイクロソフト、Project 2007の利用拡大を目的とした各種支援策(2007/02/27)
( 石井 一志 )
2007/11/20 17:22
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