株式会社アイ・ティ・アール(ITR)は1月7日、2006年度にERPベンダー41社を対象に行った、国内ERP市場の調査結果を発表した。
この結果によると、2006年度の国内ERP市場は出荷金額ベースで前年比10%増の877億円。2007年度も堅調に伸びており、引き続き8.7%の増加が予測されるという。中堅企業向けERP市場では、多数の製品がしのぎを削る中、調査対象となった37製品のうち海外製品は8製品にとどまり、国産パッケージが高い支持を得ていることが明らかになった。
さらに中堅企業向けERPの生産管理業務分野に目を向けると、市場シェアとしては複数の関連製品を持つ富士通が1位(12.3%)を獲得。以下、東洋ビジネスエンジニアリングが2位(11.1%)、インフォア・グローバル・ソリューションズ(9.1%)と続いた。21社がしのぎを削る同分野だが、2006年度は各ベンダーのランキング間の差はいずれも2ポイント以下という激戦となった。
なお同分野においても、国産パッケージの支持が高く、特定産業・業種に特化した一部の製品を除けば、海外製品はシェアが低い。理由は、ニーズへのきめ細やかな対応や現場の状況に合わせた機能改善などが評価されたためとしている。
今後の傾向としては、大企業向け市場がそうであるように、中堅向け市場においても製品の淘汰(とうた)が進んでいくであろうとのこと。
■ URL
株式会社アイ・ティ・アール
http://www.itr.co.jp/
プレスリリース
http://www.itr.co.jp/press_release/080107PR/
( 川島 弘之 )
2008/01/08 18:14
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