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サーバープラットフォームビジネス本部Windows Server製品部 マネージャの藤本浩司氏
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同社の仮想化製品。各製品を統合管理するのがSystem Center
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マイクロソフト株式会社は1月25日、仮想化技術に関する説明会を開催。米国で発表されたCitrixとの提携強化や仮想化関連企業の買収など、仮想化関連の同社の戦略が説明された。
同社サーバープラットフォームビジネス本部Windows Server製品部 マネージャの藤本浩司氏は、「弊社では、インフラストラクチャのビジョンとしてDynamic ITを掲げている。このビジョンを実現するための重要な要素が仮想化」と、同社にとって仮想化が重要な要素であると強調。「しかし、サーバーが仮想化されている割合は10%以下という調査結果が示すとおり、仮想化はまだまだ初期のフェーズにあるのが現状」と説明する。
仮想化には、ネットワーク環境を仮想的に提供する「仮想ネットワーク」、ネットワーク上のデータを仮想的に提供する「仮想データ」、サーバーなどのハードウェア環境を仮想的に提供する「仮想マシン」、アプリケーションをオンデマンドで利用可能にする「仮想アプリケーション」、デスクトップやアプリケーションの画面を配信する「仮想プレゼンテーション」など、さまざまなレイヤがあると紹介。それぞれにおいて、同社は仮想化技術を提供していると述べた。
これらの仮想化技術への取り組みをさらに強化するのが、米Citrixとの提携強化だ。Citrixが持つサーバー仮想化製品「XenServer」とマイクロソフトのサーバー仮想化技術「Hyper-V」との間でのデータ移行ツールを提供するほか、マイクロソフトの統合管理製品「System Center」からXenServerの管理も可能にする。そのほか、CitrixのPresentation ServerのWindows Server 2008対応なども発表されている。
このほか、仮想化関連企業であるCalista Technologiesの買収についても紹介。Calista Technologiesは、RDPの拡張により、3Dやマルチメディアアプリケーションの画面をストレスなく転送する技術を持っており、今回の買収により、仮想デスクトップやターミナルサービスにおいて、動画や音声などリッチなコンテンツの配信が可能になるとしている。なお、具体的な製品の提供時期は未定。
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Citrixとの提携内容
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Calista Technologiesの買収について
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説明会では、仮想化で先行するVMwareとの価格面での優位性についても紹介。「Windows Server 2008ならHyper-Vが標準で搭載されており、追加のコストは不要。管理ツールのSystem Centerを利用した場合でも、VMwareとの価格優位性は明らかだ。ホスト数が増えれば増えるほど、この差は大きくなる」(藤本氏)と強調した。
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VMwareとの価格比較。管理ツールで行える機能が増えながらもトータルの価格で大きな差が出ていると強調
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物理サーバー数に応じた価格比較。サーバーが増えれば、その差はさらに大きくなると強調
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■ URL
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
プレスリリース(日本語抄訳)
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3328
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3330
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・ マイクロソフトの新仮想サーバー「Windows Server Virtualization」を見る(2007/09/28)
( 福浦 一広 )
2008/01/25 14:20
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