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米Interactive IntelligenceのブラウンCEO来日、「日本市場へ本格的に攻勢かける」


会長兼CEOのドナルド・ブラウン氏
 米Interactive Intelligenceは2月5日、会長兼CEO ドナルド・ブラウン氏来日に伴う記者説明会を開催。同社の経歴や日本市場への本格参入に関する意気込みなどを話した。

 同社は、1994年にブラウン氏によって設立されたIPコンタクトセンターソリューションの提供企業。多数のソフトウェア技術者により構成され、IPテレフォニー関連ソフトウェアをオールインワンパッケージとして提供している会社だ。

 「設立した当時、世間では通信インフラを多数の異なるベンダ製品で構築していた。これをなんとかしたいというのが当社の思想。ベンダロックインから開放するオープン標準技術をベースに、必要十分な機能をオールインワンに提供するソフトウェアを作るところからスタートしている」。

 そうブラウン氏が語るように、同社製品である「Customer Interaction Center(CIC)」では、呼び出し制御、電話・メール・チャットによる問い合わせ受付や顧客への発信、プレゼンス機能から、品質管理・分析機能まで、コンタクトセンターに必要な機能を1つのソフトウェアプラットフォーム上で実現。また、各機能・製品をすべて自社開発しているのも特長で、「競合他社のように買収によるものではないため、本当にシームレスな製品となっている」と同氏はアピールしている。

 こうした製品の拡張性や機能向上の結果として、「この2~3年は特に急成長。2006年、2007年はいずれも年率32%増のスピードで売り上げを増している」(同氏)。また一般オフィス向けの機能拡張も果たすことで、「小規模企業からBMW、アムウェイ、モトローラのような大企業への導入実績も上げている」という。その機能拡張の一例が、2007年に発表された新版「CIC 3.0」で搭載された「統合ワークフロー」。単なるコンタクトセンター向けソリューションに、ビジネスプロセスを簡単に定義・監視できるBPMのような性質も兼ね備えることで、より幅広い業界・業種への導入に成功したという。

 そして今後本格的に狙うのが日本市場。日本での活動としては1998年から開始してはいるが、「同市場への製品最適化、ビジネス構築、チームの立ち上げに時間がかかり、これまでは小規模で限定的なものだった。しかしCIC 3.0で完全にローカライズを完了したことで、日本に向けた準備が整った形。2008年は日本を主たる成長と投資の対象とし、活動規模を拡大していく予定。具体的には、当社の優秀なエンジニアを日本に転勤させるとともに、順次増強するメンバーと日本の販売パートナー共同で市場を開拓していくつもりだ。どんなことができるか今からワクワクしている」(同氏)。

 現在、岩崎通信機、伊藤忠テクノソリューション、日立情報通信エンジニアリングと販売パートナー契約を結んでいる。「当面はこれら既存のパートナーへの支援に注力。必要に応じて特定業種に強い新規パートナーも増やしていく」(同氏)。こうした施策により、日本での売り上げを2007年の2倍以上に増やす狙いだ。



URL
  Interactive Intelligence
  http://www.inin-japan.com/


( 川島 弘之 )
2008/02/05 15:12

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