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株式会社コモドジャパンが設立、日本語・円でSSL証明書提供へ


左から、コモドジャパンのMichael Whittam取締役、 Nicolas E.Hales取締役、井上美紗子社長
 英Comodoは2月19日、アジア地域における初の海外現地法人として、株式会社コモドジャパンを2月14日に設立したと発表した。2月29日より営業を開始する。

 Comodoは、英国のSSL証明書ベンダ。コモドジャパンの取締役に就任したMichael Whittam氏によれば、「SSL証明書ベンダとしては世界2位のシェアで、個人から金融機関などの大企業まで約200万のユーザーがいる」という。

 日本法人設立の理由についてコモドジャパンは、「個人情報保護法の施行とそれに伴うユーザー意識の向上など、日本における情報セキュリティのニーズが今後さらに拡大すると考えたため」と説明。また、代表取締役社長に就任した井上美紗子氏は、「今までにもComodoによる日本展開は行われていたが、販売を行うWebサイトはすべて英語表記、通貨も特定のものに限定されていた。日本で本格的に事業を進めるためには、何よりサービスが日本語で提供されること、また日本円での決済に対応しなくてはならない」とし、この2点が設立のキーワードであると語った。

 日本法人の活動としては、まず日本版Webサイトを開設。ComodoではSSL証明書以外にも無償のファイアウォールなどを提供しているが、これらのコンテンツも含めて日本語化を行っていくという。日本市場参入に当たっては「EV SSL」、Webサービス事業者の実在証明を行う「INSTANT SSL」、個人向けの「ESSENTIAL SSL」、複数サブドメイン向けの「ワイルドカードSSL」などの各証明書の販売を開始するとともに、モバイル向け製品など日本特有のニーズに即した製品も積極的に展開していく。

 「NTTドコモ、au、ソフトバンクの各キャリアにはケータイ向けWebブラウザに当社のSSL搭載を提案中。NTTドコモ向け端末開発キットにはすでに組み込まれているし、auの最新機種ではすでに当社のSSLを実装されている。今後も日本のケータイのほか、地上デジタル、家庭用ゲーム機など日本市場に特化したインターネット端末への認証局証明書の搭載を推進していく」(コモドジャパン)。

 また従来、厳格な認証基準となったEV SSLを日本で販売した場合、そのバリデーション(認証)は本国で行っていたが、今後はコモドジャパンが行っていく。

 販売に関してはパートナーの確保を第一の戦略と位置づけ、「社会的に信頼のある事業者のリストアップし、当社および製品の説明などを地道に続けるとともに、Webを通じて事業者の募集とコンタクトを進めていく。目標としては2年間ほどの間に100社とのパートナー契約をめざしたい」(井上氏)とした。

 なおコモドジャパン設立には、Comodoのほか、プロックスシステムデザイン(以下、プロックス)が出資している。同社はインターネットサーバーサービスを提供する会社で、Comodo社製品も長らく扱っているほか、日本でのパートナー支援を行うなど、Comodoとは以前より親密なパートナー関係にある。プロックスの取締役でもある井上氏は、「日本での事業がなかなかうまくいかない時にプロックス側から戦略アドバイスなども行っていた。その中で日本法人の必要性が浮き彫りとなり、では一緒にやろうということで、両社出資の形でコモドジャパンを設立する経緯となった」と説明した。



URL
  株式会社コモドジャパン(2月29日開設予定)
  http://www.comodojapan.com/

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( 川島 弘之 )
2008/02/19 16:44

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