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インフォテリア 代表取締役社長の平野洋一郎氏
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インフォテリアのネットサービス事業をインフォテリア・オンラインへ移管し、事業の明確化を図る
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インフォテリア・オンライン 代表取締役社長、藤縄智春氏
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インフォテリア・オンライン株式会社は4月2日、サービスラインアップの拡充などを含めた、2008年度の事業戦略を発表した。新たにコンシューマ向けサービスを立ち上げるほか、企業向けには、同年度中に2つのベータサービスをスタートさせるという。なお、コンシューマ向けサービスの第1弾としては、同日よりオンライン付せんサービス「lino」のベータ提供を開始している。
冒頭、インフォテリア株式会社 代表取締役社長の平野洋一郎氏は、「企業のバックエンドだけではなく幅広く普及し、広辞苑にも掲載されたXMLと同様に、SaaSも一時期のはやりだとは思っていない。今後の10年を考えたときに、SaaSには普及を加速するさまざまな要件があり、5年10年かけて普及して、ソフトウェアの提供形態を変えていくと思っている」とあいさつ。SaaSビジネスに対する期待を表明した。
インフォテリアでは、SaaSビジネスへの取り組み強化の一環として、従来手がけていたビジネストピック管理サービス「Topika」、ソーシャルカレンダー「c2talk」両サービスの販売をインフォテリア・オンラインへ移管。インフォテリアでは開発に専念できるようにして、事業の運営体制と販売戦略を一本化する。「これによって、それぞれのサービスの連携強化や、サービス向上が実現し、ユーザーの価値を高めていける」(平野社長)。
一方、インフォテリア・オンラインでは、企業向け「“On”」ブランドを立ち上げ、現在提供しているオンライン表計算サービス「OnSheet」に加えて、2008年度中に2つのベータサービス(もしくは正式サービス)を開始するという。また、「企業のお客様が求めているのは、それぞれに適した環境であり、カスタマイズが求められる」(インフォテリア・オンライン 代表取締役社長、藤縄智春氏)との立場から、顧客ごとにフィットした形でサービスを提供できる力を持った、サービスディストリビュータを募集していくとのこと。そうした場合には、単なるオンラインサービスの提供にとどまらず、OnSheetなどのAPIを公開することで、同社のオンラインサービスをパートナーがSIツールとして使う、ソリューションのフロントエンドとして使う、といった形も想定されるとした。
あわせて、コンシューマ向けサービス分野への新規参入を表明した藤縄氏は、「個人向け・企業向けを両立させ、収益の安定化が図れるほか、認知度の向上が期待できる」と、その意図を説明。まず、オンライン付せんサービス「lino」のベータサービスを開始した。
さらに、SaaSビジネスはパッケージビジネスと違い、販売・提供チャネルの開拓がそれほど必要ないことから、海外市場にも積極的に乗り出す。その手始めとして、今回発表されたlinoを海外向けにもリリース。今後投入されるサービスについても、同時、もしくは先行して投入するという。また、利用してもらうためには認知度を向上させる必要があるため、PR活動を積極的に行っていく。
平野社長は、こうした将来のビジネス展開について、「オンライン・SaaSを集約し、世界に通用する製品・サービスを提供できるグループ企業として飛び立っていきたい」と意気込みを示していた。具体的な売り上げとしては、3年後に10億円を目指している。
■ URL
インフォテリア・オンライン株式会社
http://online.infoteria.com/
インフォテリア株式会社
http://www.infoteria.com/jp/
ニュースリリース
http://online.infoteria.com/news/pr080402.html
http://www.infoteria.com/jp/news/press/pr080402_01.html
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( 石井 一志 )
2008/04/02 15:01
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