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VeriSignのBidzos会長、「日本法人の新社長候補は決まっている」

日本市場重視もあらためて表明

米VeriSignのJim Bidzos会長
 4月9日(米国時間)のRSA Conference 2008基調講演後、米VeriSignの創設者および会長、Jim Bidzos氏にインタビューを行った。今後、本格的に狙っていくのは、ITインフラの整う日本市場だという。同氏が「日本は米国に次ぐ収益源で、上場済みの子会社があるのも日本だけ。ケータイ市場などで学ぶことも多い」として明らかにした。

 VeriSignがこれまで行ってきたことは、「インターネットの世界に、ホテルがクレジットカードに寄せる信頼感と同じものを作り出すこと」(同氏)。48社もの買収で広げすぎた風呂敷を小さく整理するとともに、この信頼感をさらに向上させるため、同社は2007年11月に3つの事業にフォーカスすると発表している。

 「3つの分野の選択理由は、専門知識があり、市場のリーダーであったこと。3つを合わせれば、公共事業体のような非常にユニークなサービスができる。特に日本では、日本独自の文化があり、大きな市場価値がある。VeriSignには海外支店がたくさんあるが、上場している子会社は日本ベリサインだけ。私が会長として日本ベリサインの経営を行っていることからも、この市場にかける思いはくみ取っていただけるだろう」と同氏が語るように、VeriSignの日本市場への期待は大きい。

 また「VeriSignで戦略立案する必要はあるが、日本独自の買収戦略を採る可能性もある。日本ベリサインでは、日本市場に合った活動をしていきたい」(同氏)とも述べている。

 そのためにNTT、三菱、富士通、NECなどとの積極的な協力姿勢ものぞかせた。「『日本市場に合った』とひとくちにいっても、その特性を理解するのは、実際に日本向けのサービスを行うこれらのパートナー企業で、当社はそこへ認証の技術を提供する立場。現在、日本ベリサインの社長職は空席だが、こうした日本向けの戦略を立てられる人を前々から探していた。今は名前を言うことはできないが、すでに、良いチーム作りができて、会社を成長させられる人物が見つかっている」(同氏)という。

 まだ新社長就任に対する取締役会、株主総会の決議は行われていないが、2008年夏ごろに空席が埋まる可能性があるとのことだ。



URL
  米VeriSign
  http://www.verisign.com/
  日本ベリサイン株式会社
  http://www.verisign.co.jp/

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( 川島 弘之 )
2008/04/10 19:01

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