アドビ、西日本営業本部の開設にあわせて事業戦略セミナーを開催

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アドビ、西日本営業本部の開設にあわせて事業戦略セミナーを開催

事業戦略説明会の様子

ギャレット・イルグ社長

　アドビシステムズ株式会社（以下、アドビ）は4月10日、大阪・梅田のヒルトン大阪で、西日本地区におけるパートナーを対象とした「アドビシステムズ FY08 事業戦略説明会」を開催した。

　これは、4月1日に、同社が大阪・梅田のヒルトンプラザウエストオフィスタワー19階に、西日本営業本部を開設したのにあわせて開催したもの。

　アドビのギャレット・イルグ社長は、「私は、1985年に三菱電機に勤務していたときに、北伊丹に半年間住んでいたことがある。いつかは関西に戻ってくるぞと考えていた。今回の西日本営業本部の開設によって、私は関西に戻ってきた」とあいさつし、来場者の笑いを誘った。

　イルグ社長は、今回の西日本営業本部を開設した理由として、「関西にやってきた理由は、関西経済の波に乗って、そこからわれわれが利益を享受することが狙いではない。パートナーや顧客が大きな成功を収める動機づけや、それを支援するためのものであり、成功を強くプッシュしていく原動力になりたいと考えている」とコメント。「西日本営業本部は4人という小さな規模からスタートするが、私自身も、月1回のペースで関西を訪れる。また、マーケティングディレクター、カスタマケアディレクター、エンジニアも頻繁に関西を訪れる体制をとる。さらに、日本のチームだけにとどまらず、グローバルチームが、西日本地域のパートナー支援に対して、最大限の努力をすることになる。西日本地域におけるパートナーが前向きに活動するために、トレーニング、コンサルティング、マーケティングといった観点から支援できる準備が整っており、私がそれを保証をする。アドビ、パートナー、顧客がWin-Win-Winとなることを目指す」とした。

　イルグ社長は、西日本営業本部における成功のバロメータとして、「売上高の成長」「顧客に対する普及率」「アドビに対する認知度、意識の向上」の3点をあげ、「西日本地区において、どれぐらいのモーメンタムが生まれるか、西日本市場にどれぐらいの息吹を吹き込むことができるかといった点に取り組みたい」と語った。

マーケティング本部・伊藤かつら本部長

2008年に成長が期待できる領域

　続いて、アドビマーケティング本部・伊藤かつら本部長が、「アドビシステムズのテクノロジーと事業戦略」と題して、同社の日本における戦略を紹介。「アドビは、CS3（CREATIVE SUITE 3）をはじめとするクロスメディア/クロスプラットフォーム、Acrobatをはじめとする新たなワークスタイルによるチームの成功を実現、Webの新たな価値を提供するRIA、動画およびSaaSなどによる新たなビジネス機会の提供、という4つの観点にフォーカスした事業戦略を展開している」と説明し、それぞれの領域を構成するアドビの主要製品の技術的優位性を訴えたほか、新たな利用環境を創出し、ビジネスチャンスを拡大できる製品群を用意していることを訴えた。

　「デザイン会社を相手にしているから、Photoshop、Illustratorで十分というのは、ビシネス機会ロスにつながっている。デザイン会社は、Webへ、さらにはビデオへという流れのなかにあり、CS3の売れ行きを見てもそれがわかる。また、CS3のユーザーの25％が製造業や建設業であり、30％がセールス、マーケティング、エンジニアといった職種の人たち。クリエイティブプロ向けのものではないということを知っていただき、ビジネスチャンスを広げてほしい」などとした。

西日本営業本部の清水伸俊本部長

　一方、西日本営業本部の清水伸俊本部長は、「お客様の満足度向上」「パートナーの安心販売」「Creative製品/Acrobat製品の浸透」の3点を掲げ、「西日本地区におけるパートナーの売上高貢献、顧客の満足度向上に寄与したい。担当エリアは2府27県にわたるが、まずは、大阪、名古屋、広島、福岡を中心にした展開を図っていく」とした。

　パートナー向けには、製品およびライセンスプログラムに関するトレーニングの実施、セールスプログラムによる販売モチベーションの向上、各種セールスプロモーションの提案を行う考えで、「流通会社、量販会社、ECリセラー、外販会社、教育市場向けなどの各パートナーにあわせたキャンペーンを用意して展開していく」とした。

　さらに、「まだ、古いバージョンをご利用いただいているユーザーも少なくない。最新バージョンに変えていただくためのプランを用意する。西日本営業本部は、最初はパートナー支援およびアシスタントを含めて4人でスタートするが、営業推進（製品担当）を増員して、製品サポートを強化する」とした。


大阪を中心に、名古屋、広島、福岡から展開	西日本営業本部の構成

　一方、同日夕刻から開催された西日本営業本部オープン記念パーティーには、西日本地区のパートナーのほか、主要ユーザーも招待され約200人が来場。あいさつに立ったモリサワ代表取締役会長兼社長の森澤嘉昭氏は、「アドビとの協業による製品を発売してから20年目の節目に当たる年に、アドビが関西に拠点を開設してくれた。アドビが西日本を重視していることの証であり、われわれは関西地区に、アドビ製品を売りまくらなくてはならない。できる限りのことをしたい」とコメント。また、乾杯の音頭をとったトッパングラフィックコミュニケーションズ関西の木村文男専務取締役は、「提携関係、協業関係を強化して、業界全体の発展にも寄与したい」と述べた。


モリサワ代表取締役会長兼社長の森澤嘉昭氏	トッパングラフィックコミュニケーションズ関西の木村文男専務取締役

■ ＵＲＬ
　アドビシステムズ株式会社
　 http://www.adobe.com/jp/

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（大河原克行）
2008/04/11 00:00

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