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オーバーチュア アドバイザリーソリューションズ シニアディレクターの山中理恵氏
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日本オラクル株式会社は4月11日、CRM(顧客関係管理)ソリューションに関する記者説明会を開催。同社の担当者と、インターネット広告を手がけるオーバーチュア株式会社 アドバイザリーソリューションズ シニアディレクターの山中理恵氏が、両社の提供するソリューションのメリットなどを説明した。
山中氏によれば、現在の一般消費者は、「興味を持ったらまずインターネットで検索」というのが当たり前になっており、それは商品を購入する場合でも同じという。従って、購買活動におけるWebの影響度というのは、飛躍的に高まっており、それに従ってインターネットの入り口となっている検索サイトでの広告、例えば検索連動型広告は価値を増している。
またインターネット広告全般では、何回広告が表示され、それを見た人のうちのどのくらいの割合がクリックしたか、といったことをデータとして計測可能な点がメリットだという。実際にわかることはこれだけにとどまらず、クリックして誘導された先のWebサイトで、どのページが閲覧され、どのくらいの時間滞在したか、最終的な購買(もしくは獲得)数がどのくらいだったか、といった状況までが、数字で表れてくる。従って、「クリック数が多かったのにサイトの滞在時間が少なかったのは、飛んだ先で表示された内容が適切でなかったのではないか、といったように、どこに問題があったのかが推測できる。漠然としたこれまでのマーケティングと比べて、問題を具体的に絞り込みやすい」(山中氏)というのだ。また、行動/属性ターゲティングの導入によって、ユーザーの絞り込みも行いやすい。
こうした特性を生かせば、マーケティング活動で得られる情報を、顧客ニーズや目的を含んだ生きた情報にしていくことが可能になる。「従来のマーケティングでは、セミナーをやってリード(見込み客)を100件獲得した、だからこのキャンペーンは成功だ、と言っていたが、営業部門からすると、使えないリードだったら意味がない」と述べた山中氏は、CRMソリューションとの連携によって、その効果測定を行える点を指摘。
ネット広告で得たマーケティング情報をCRMソリューションへ入力すれば、「実際にそのリードで営業活動をした結果を踏まえ、(例えば)100件中28件の成約につながった、だから『リードの質は高く、キャンペーンは成功だった』というところまでがわかるようになるので、一気通貫でのフィードバックが可能になる」とした。これは、従来のマーケティング手法よりも、ROIの把握が格段に容易になること意味するため、マネジメント層へのアピール効果も高いという。
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日本オラクル セールスコンサルティング統括本部 CRM SC部 シニアセールスコンサルタントの近藤祥行氏
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日本オラクル側でも、従来のCRMが持っていたいわゆるパイプライン管理の機能、つまり顧客がある程度特定された形での営業支援機能だけでなく、マーケティングと営業のブリッジとなるリード管理の部分について、きちんと対応できるようにしているとのこと。「顧客中心のCRMという考え方に基づき、顧客とのさまざまなコンタクトを中心に、マーケティング、営業、コールセンターといった各セクションが顧客とともに歩んでいくための仕掛け作りを支援する。世間にはCRMパッケージとして、業務プロセスの改善や生鮮性向上のための仕組みはたくさんあるが、当社のソリューションは、あくまでも顧客中心。その情報を適切なタイミングで拾い上げてアプローチできるようにしている点が異なる」(日本オラクル セールスコンサルティング統括本部 CRM SC部 シニアセールスコンサルタントの近藤祥行氏)。
■ URL
日本オラクル株式会社
http://www.oracle.co.jp/
オーバーチュア株式会社
http://www.overture.co.jp/
( 石井 一志 )
2008/04/11 17:45
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