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「Windows Server 2008は64ビット化の幕開けになるOS」、米Microsoftレイン氏


 「Windows Server 2008はモジュール化されたカスタマイズしやすいサーバー。魅力的な新機能がOSに組み込まれている」、そう語るのは、Windows Server 2008のラウンチイベントに合わせ来日した、米Microsoft、Windows Serverディビジョン ゼネラルマネージャのビル・レイン氏。レイン氏に、Windows Server 2008を利用するメリットなどを伺った。


米Microsoft、Windows Serverディビジョン ゼネラルマネージャのビル・レイン氏
―米国では2月末にWindows Server 2008のラウンチイベントが行われました。約6週間たちましたが、ユーザーの反応はいかがですか?

レイン氏
 まだ6週間なので、はっきりとしたことは答えづらいのですが、よい反応をいただいています。

 たとえば、展開のしやすさや、パフォーマンスのよさ、柔軟性の高さという面で評価をいただいています。また、仮想化についても反応は上々です。


―もう少し具体的な例で説明していただけますか?

レイン氏
 Windows Server 2008では、役割別に機能を追加できますので、必要な機能だけを選択して動作させることができます。こうした機能を利用することで、従来型のサーバーを使うよりも運用コストの削減が可能です。また、サーバー利用時の作業負荷の軽減にも役に立ちます。Windows Server 2008で新たに採用されたServer Coreを使えば、さらに機能を限定した運用も可能です。

 特徴的な機能としては、NAP、ターミナルサービス、仮想化が挙げられます。NAPは不正なネットワークアクセスを防止する機能ですが、企業のコンプライアンスの実現という点で注目すべき機能です。ターミナルサービスでは、これまでのデスクトップの配信から、アプリケーションの配信まで機能を拡張しています。仮想化はサーバー統合にとって大きなメリットが得られる機能で、コスト削減にもっとも効果的です。


―Windows Server 2003を利用しているユーザーが、Windows Server 2008に乗り換えるだけの機能がそろっているということですね。

レイン氏
 そうですね。ただし、サーバーOSの場合、アップグレードよりも新規導入という例がほとんどですので、実際にOSをアップグレードするユーザーは少ないでしょう。われわれとしても、無理をしてWindows Server 2008に移行させようとはおもっていません。

 ただ、Windows Server 2008では、仮想化機能を標準で提供しますので、古いOSを仮想化して動作させることもできます。新しいハードウェアを導入しても十分メリットがあるといえます。


―仮想化を実現するHyper-Vが64ビット版のみで動作するなど、Windows Server 2008は32ビットよりも64ビットを意識した作りになっていると感じます。

レイン氏
 そのとおりです。32ビット版のWindows Serverは今回が最後になります。2008年は32ビット版の最後の年といえます。逆にいえば、64ビット版にとってはスタートの年といってもいいでしょう。

 ハードウェアも、64ビット化、仮想化対応、マルチコア化という流れになっています。ハードウェアの進化とマッチしているのが、Windows Server 2008といえます。


―Windows Server 2008のリリースによって、Windows Vistaの企業導入が進むかどうかも、Windows Server 2008の成功を測るバロメータになるとおもいます。

レイン氏
 Windows Server 2008とWindows Vistaは同じコアで開発されていますので、非常に相性がいいです。企業にとって、同時に導入するメリットは大きいです。サーバーとクライアントを同時に導入するのがベストではありますが、もちろん別々に導入しても問題はありません。先ほども紹介しましたが、Windows Server 2008単体でも魅力的な機能をたくさんそろえていますので、まずはWindows Server 2008からというのでもいいでしょう。ただ、Windows VistaはSP1も出ましたので、そろそろ企業でも導入してほしいですね(笑)。


―今回のラウンチイベントでは、パートナーとの協力関係を強く訴えていました。

レイン氏
 製品をリリースするにあたって、パートナー各社との関係は重要です。たとえば、NEC、富士通、日立の各ハードウェアベンダーとは、OSの開発において協力関係にあります。ロゴプログラムの内容に関しても同意を得るなど、親密な関係です。

 また、ソフトウェアベンダーとの関係も同様です。それ以外に、お客さまとの関係も重視しています。実際、フィードバックを製品に反映するなど、カスタマー志向の開発体制をとっています。


―今回のラウンチイベントには、Hyper-Vの正式発表は間に合いませんでしたね。

レイン氏
 Hyper-Vに関しては、Windows Server 2008の開発完了後180日以内に出荷することを発表しています。すでにRCまで進んでいますので、この約束どおりには出荷します。開発完了が早まるかどうかはいえませんが。RCで十分評価できますので、ぜひ使っていただきたいですね。

―最後に、読者に対してメッセージがあればお願いします。

レイン氏
 繰り返しになりますが、Windows Server 2008はモジュール化されたカスタマイズしやすいサーバーです。ターミナルサービスや仮想化といった魅力的な機能も用意されています。仮想化では、VMwareと比べてコスト面で優位にあります。管理性も、System Centerから物理サーバー・仮想サーバーの区別なく一元管理できるという使い勝手のよさもあります。Windows Server 2008をぜひ試してみてください。


―ありがとうございました。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  Windows Server 2008
  http://www.microsoft.com/japan/windowsserver2008/

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( 福浦 一広 )
2008/04/16 00:00

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