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弥生・岡本新社長が会見、「弥生製品をSaaS化する」 |
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岡本氏は、1969年神奈川県出身の39歳。1991年に東京大学工学部卒業後、株式会社野村総合研究所に入社。SEとして主に証券系システムの開発およびマーケティングに従事。1998年には株式会社ボストンコンサルティンググループに入社し、経営コンサルタントとしてIT戦略構築やマーケティング戦略策定、事業立ち上げなどを支援。2000年には、IT戦略に特化した経営コンサルティング会社「株式会社リアルソリューションズ」を設立し、さまざまなプロジェクトを推進してきた。 「弥生は業務ソフトおよび申告ソフトの分野で1位の実績を持つ企業。製品に対する顧客満足度も87％と非常に高い。また保守契約に関しては、15万件を超えるユーザーがサポート契約を結んでいただいており、継続率も85％と、多くのお客さまに支えられている」と、多くのユーザーに支えられていることを強調。 「われわれのミッションは、中小企業・個人事業主および起業家の事業立ち上げと発展を支えるインフラであり続けること。そのためにも、圧倒的なマーケットリーダーとなる必要がある。マーケットリーダーになるには、お客さまのニーズをすべての行動の原点にすることが重要」と、ユーザー視点での経営を継続すると述べた。 その取り組みのひとつが、同社製品のSaaS対応だ。 「SaaSは導入・運用の容易さや、アプリケーションが常に最新の状態に保たれるといったメリットがある。これは弥生ユーザーの皆さまにとって大きなメリットになる。情報漏えいへの不安などもあるが、実際には自社で管理するよりもデータセンターで管理するほうが安心であるなど、デメリットよりもメリットの方が上回るとみている。弥生としても、SaaSへ取り組んでいく」とSaaS化を宣言した。 具体的なサービス提供は来年度以降になる予定。「今年度は、経済産業省のプロジェクトへの参加や新規パイロットプロジェクトの立ち上げなどからスタートする。SaaS化して使い勝手が悪くなってはいけないので、まずはユーザビリティの検証のほか、インフラや採用テクノロジーなどの見極めを行う。来年度には、シンプルなシステムでSaaSアプリを立ち上げ、育てていく予定。2年後には、現在提供しているパッケージと同レベルのものをSaaSとして提供していきたい」と述べた。 あわせて起業家支援にも力を入れると発表。「自分自身が起業する際にいろいろと苦労してきた。こうした経験を生かして、起業準備の段階から第一期の決算までを支援するサービスを展開したい」と、弥生としてベンチャーや個人事業主を支援する考えであることを示した。
会見には、顧客サービスを担当する取締役副社長の五月女（そうとめ）尚氏も同席し、今後実施予定の新サービスが発表された。 「弥生ユーザーに対してアンケートを実施したところ、税務や仕訳に関する相談が一番となった。これまでは税理士法上、税務・仕訳相談には応じられなかった。しかし、税務相談は行えないものの、一般仕訳相談であれば一定の条件下で実施できる見通しとなった。現在、税務当局に確認中であるが、確認が取れ次第、サービスとして提供する」（五月女氏）と、一般仕訳相談サービスを提供する予定であることを発表した。 そのほか、福利厚生サービスへの関心も高いことから、次期バージョンの「弥生09」発売時に新メニューとして提供することも合わせて発表された。 カスタマーサポート体制も拡充する予定で、「昨年札幌市に第二カスタマーセンターを開設したが、非常に順調に展開している。来年度に向け、札幌市のカスタマーセンターを拡充する」と、サポート面も引き続き強化する考えを示した。
■ ＵＲＬ 弥生株式会社 http://www.yayoi-kk.co.jp/ ニュースリリース http://www.yayoi-kk.co.jp/news/20080318.html
（ 福浦 一広 ）
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