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テクノロジ&サポート担当 バイスプレジデントのマイケル・ウォルフ氏
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DLPでカバーすべき範囲
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VontuのDLP製品概要
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株式会社シマンテックは5月15日、DLP(Data Loss Prevension)の取り組みに関する説明会を開催。テクノロジ&サポート担当 バイスプレジデントのマイケル・ウォルフ氏が、DLPの重要点などを説明した。なお同氏は、シマンテックが2007年に買収した米Vontuの共同設立者の1人。
同氏はまず、DLPの必要性について言及。「企業には必ず機密情報が存在するが、その扱われ方に問題がある。メールなどのメッセージ400件のウチ1件には機密情報が含まれ、保存された機密情報の50件に1件は間違った方法で共有されている」と現状のリスクを述べ、情報漏えい事件の影響で、DLPのプライオリティが日々上がっていると語った。
DLPとは、機密情報の格納場所を決め、普段どういう利用のされ方をしているかを把握し、利用ポリシーや違反時の対応を定義するソリューションである。そのDLPにおいて重要なことは、「包括的に統合管理できるか、ということ」と同氏は語る。「機密情報はストレージにも、エンドポイントにも存在し、ネットワーク上を流れることもある。これらを網羅的に保護できなければならない」(同氏)。また、どのデータが重要なのか、違反行為にどう対処するかなどをポリシーとして定めていくわけだが、「このポリシーもほかのソリューションで利用できなければならない」(同氏)と、徹底して“一元化されていること”の重要性を説く。
Vontuが扱うDLP製品は、まさにこうしたコンセプトにのっとった製品だと同氏。ストレージ・エンドポイント・ネットワーク3領域におけるDLPを単一プラットフォーム上で実現できるのが特長で、この統合性が他社にはない強みだと話す。「例えば、他社だと3領域のうち一部だけに対応していたり、3領域をカバーしていても、一元化されていなかったりする。一方、Vontu製品は、ストレージ・エンドポイント・ネットワーク上の機密情報をスキャンし、データ損失を防ぐための計6製品をラインアップしており、一元的に管理することができる」。
また、「どこにリスクがあるかを判断するためにはレポート機能が重要だが、これが充実しているのもVontu製品の強み」としている。
米国のDLP市場では、60%のマーケットシェアを持ち、「DLPといえばVontu、DLPを実施することを“Vontuする”と表現されるまでになった」(同氏)同社のソリューション。2007年にシマンテックに買収されて、現在、国内での発売準備が進められている。7月には英語版を提供する予定とのことで、いずれ、シマンテックのエンドポイントソリューションなどと連携を図った形での展開も検討しているようだ。
今後、情報漏えい対策はより重要性を帯びてくると思われる。DLPを行う際に重要なことは、「企業の膨大な情報すべてを守ろうとしないこと。企業の業種ごとに重要なデータがあるはずなので、それを特定した上で、DLPなどのソリューションで保護していくことが求められるだろう」(同氏)とした。
■ URL
株式会社シマンテック
http://www.symantec.com/ja/jp/
( 川島 弘之 )
2008/05/15 16:25
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