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米Netezza President & CEOのジム・バーム氏
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ユーザー例
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日本ネティーザ株式会社は6月11日、米Netezza President & CEOのジム・バーム氏来日に伴うプレス説明会を開催した。同社は、DWH(Data WareHouse)の問題を解決するアプライアンスを提供し、着々と実績を伸ばしている企業だ。説明会でバーム氏は「IBMやTeradataなどが後続参入しているが、製品を知ってもらえれば、当社の優位性は分かってもらえるはず」と強気に語った。
同社が提供するのは「Netezza Performance Server(NPS)」という、サーバー・ストレージ・データベースなどを組み合わせた、オールインワンのDWHアプライアンス製品。アプライアンスとして提供することで、DWHにおけるさまざまなチューニングが不要となり、運用時のメンテナンス性を向上させることが可能になる。機能面では特許技術「インテリジェント・クエリー・ストリーミング」が特長で、「クエリ処理機能をデータのすぐ近くに配置することで、ストリーミング速度でのデータ処理が可能。従来システムの10~100倍のパフォーマンスが実現できる」(日本ネティーザ)という。
Netezzaは、2000年にマサチューセッツ州に設立された企業。DWHをアプライアンスで実現するというアイデアの発案から幕を開け、実際の製品出荷は2003年に開始された。以来、わずか5年ほどで1億2600万ドル以上(2008年度実績)売り上げる企業に成長。顧客数は170を超えている。バーム氏の自信はこの実績に基づくもので、「3年間連続で50%の成長を遂げている。広範な業界・地域にわたって支持されており、売り上げのうち約50%が既存顧客からの追加オーダー。リピート率の高さからも、製品の質の高さは容易に想像していただけるはずだ」と述べている。
ビジネスの好調さはもちろんだが、バーム氏の強気な姿勢の根底には、製品への揺るぎない自負がある。「NPSは非常にユニークな製品。IBMやTeradataなどもDWHアプライアンスと銘打って製品展開しているが、それらは単にハード・ソフトをバンドルしただけのもの。NPSは、ストリーミング処理を行えるという点で他社より抜きん出ている。その中核原理は、パフォーマンスの制約を解き放ち、すべてのデータへアクセス可能にすること。どこからでも何人であろうと、常にアクセスして分析できる点が優位点だ。それは真のアドホッククエリの実現を意味する」。冒頭の「製品を知ってもらえば、分かってもらえる」という言葉は、この自信から表れている。
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日本ネティーザ、代表取締役のダグラス・エッツェル氏
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そこでNetezzaにとっては、いかに知ってもらうかが重要な戦略となる。その1つの戦術が、米国・ヨーロッパなどで精力的に行っているユーザーカンファレンスだ。「2007年9月に開催されたボストンでのカンファレンスでは、120社より500名以上の参加者があった。2008年10月に開催されたロンドンでのカンファレンスでも、250名以上を集客。さらにオンラインで行っているフォーラムでは、実に1000名以上の登録ユーザーを獲得している」(日本ネティーザ、代表取締役のダグラス・エッツェル氏)という。
日本でも2005年から販売を開始し、2006年にはモスフードサービスを国内第一号ユーザーとして発表した。現在は35社にまで実績を伸ばしており、「パフォーマンス、簡易性に大変好評をいただいている」(エッツェル氏)という。「まだこじんまりとではあるが」(同氏)、日本ユーザーカンファレンスも実施し、認知度の向上に努めているところだ。その上で、両氏は今後の豊富をこう語る。
「パートナーも順調に増え、販売・構築・サポートを行う体制は完全にでき上がっている。今後はマーケティングやプレスへの露出を高めていけば認知度は高まり、自然とNPSは普及していくだろう」(エッツェル氏)。
「リピーターが新規顧客のよいレファレンスとなる。売り上げは、セールスやパートナーの数からある程度機械的に計算することが可能だ。今後は、エンドユーザーのサポートをどうするか。そのためのサポート体制を地域ごとにどうやって整えていくか。マーケティング戦略とともに、これらが注力点となっていくだろう。Netezzaとしては、引き続き年率40%の成長を目指していきたい」(バーム氏)。
今後も、性能と容量を約2倍に引き上げる新版や、EMCストレージを内蔵したモデルなどを投入し、ラインアップ面でも充実を図る方針だ。
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ユーザーカンファレンスを精力的に実施
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国内パートナー
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■ URL
日本ネティーザ株式会社
http://www.netezza.jp/
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2008/06/11 15:59
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