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ネットワン、カードセキュリティ基準「PCI DSS」の国際標準化団体に加盟


 ネットワンシステムズ株式会社(以下、ネットワン)は6月18日、クレジットカード業界のセキュリティ基準「PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)」の運営を行う国際標準化団体「PCI SSC(PCIセキュリティ標準協議会)」に加盟したと発表した。

 PCI DSSとは、クレジットカード会員の情報の安全性を確保するため、クレジットカード加盟店や決済代行事業者に準拠が求められている国際的なセキュリティ基準。外部・内部犯行による情報漏えいを防ぐため、ファイアウォールの設置、暗号化、ウイルス対策製品の導入、Webアプリケーションの安全性向上といった12個のセキュリティ要件を具体的に提示している。

 政府によって策定されてきたこれまでの規制・法律とは異なり、当事者であるVISAとMasterCardが作った点が特徴。もともと両社では、それぞれに異なるセキュリティ基準を持ち、加盟店や決済代行事業者に準拠を求めていた。しかし加盟店や決済代行事業者にすると、異なる基準に対応するのは煩雑で分かりにくく、そのためなかなか浸透しなかった。こうした背景を受け、それぞれの基準を分かりやすくまとめようとしてできたのがPCI DSSである。

 現在は、VISAとMasterCardのほか、JCB/American Express/Discover Financial Servicesなども加わり、PCI DSSの改訂や普及、運用などを行う監督機関としてPCI SSCが設立されている。

 ネットワンでは、「PCI DSSは機密情報のセキュリティ対策として、カード業界に限らず、ほとんどの企業に適用を推奨できる」という観点から、2007年4月よりPCI DSS準拠支援サービスを開始していた。今回、PCI SSCの一員に加わることで、業界の最新情報を同サービスに反映し、PCI DSSのさらなる国内普及に努める方針とのこと。

 なお、「日本国内のインテグレーターとしては初めてのPCI SSC加盟」(ネットワン)となる。



URL
  ネットワンシステムズ株式会社
  http://www.netone.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.netone.co.jp/newsrelease/2008/20080618.html


( 川島 弘之 )
2008/06/18 16:33

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