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「コードとデータ双方の問題を解決できる」－米Embarcaderoが語るCodeGear買収効果 |
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Embarcaderoは、1993年に設立された。米国サンフランシスコに本拠を置き、1993年に「RapidSQL」というIDE（統合開発環境）製品をリリースしたのを皮切りに、データベースまわりの設計・開発・実行環境製品群を網羅的に提供してきた。CodeGearを買収することでこのポートフォリオに、コードに関連したツール群が加わることになる。ウィリアムズ氏は「これにより、システム全体にわたって問題解決できるユニークなポジションに立つことになる」と買収効果を語る。 現在のシステムは、複数のOSプラットフォーム・データベースプラットフォーム・アプリケーションサーバープラットフォーム・言語の下、幅広い範ちゅうで開発されている。同じシステムで複数の言語が利用されることもしばしばで、なおかつ、システムで扱われるデータ量も爆発的に増えている。 この結果、何が起きているか。プラットフォームベンダーはより専門的に特化したプラットフォームを構築し、開発をそこに囲い込むようなツールを提供するようになり、独立系のツールベンダーも、特定の領域に特化したツールを構築するようになっているという。「開発者にとって、これはよいやり方ではない」とする同氏。データベースまわりの製品群、コードまわりの製品群、いずれにおいても豊富な製品をラインアップした強みを生かして、開発者が抱える問題を解決していく意向を見せた。 また、CodeGear買収により、これまで主に英語圏で事業展開してきたEmbarcaderoは、日本市場にも本格的に参入することが可能になる。これも合併の効果だ。同社は7月より日本法人を設立し、従来のCodeGearスタッフはすべて移籍させた体制で、CodeGear・Embarcadero製品の販売・サポートを開始する。
「Embarcaderoブランドの確立とマーケット整備、CodeGear製品拡販の継続が日本法人の短期的な目標。国内ではまだまだなじみの少ない企業なので、CodeGear製品の拡販を通じて、Embarcaderoブランドの確立を進める。さらにデベロッパーキャンプを東京・大阪の2拠点で開催するなど、積極的に露出の機会を増やしていくことで、成長していきたい」（八重樫氏）。 今後の主要なリリース計画としては、今回の記者会見と時を同じくして7月15日より、SQLプロファイリングおよびチューニングを高いパフォーマンスで実現する「DB Optimaizer」を投入する。同製品により、パフォーマンスの出ないSQLをすばやく検出・診断・最適化し、ボトルネックを取り除いてデータベースとアプリケーションの実行性能を改善することが可能という。 さらに、7月～9月の間に、ビジネスアナリスト向けにデータベースmetadataへのアクセス機能を提供する「ER/Studio Enterprise Portal」や、言語機能を強化し、フルユニコード対応となる「Delphi＆C++ Builder 2009」なども投入する予定とのこと。 ■ ＵＲＬ Embarcadero Technologies http://www.embarcadero.com/ CodeGear http://www.codegear.com/ ■ 関連記事 ・ 米Borland、開発ツール部門のCodeGearを売却（2008/05/08） ・ 米Embarcadero、SQLの問題を自動検出・調整する「DB Optimizer」（2008/07/15）
（ 川島 弘之 ）
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