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3PARのデビット・スコットCEO
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3PARの国際セール担当副社長、ジム・ドーソン氏
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米3PARは7月23日、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)と販売代理店契約を締結したと発表した。これに伴い、両社は日本市場における戦略的なパートナーシップを構築し、ニーズの高まっている仮想化環境の整備やグリーンなデータセンターの構築が可能なストレージ製品として、3PAR製品を展開する考え。3PARのデビット・スコットCEOは、「日本における仮想化、ユーティリティコンピューティングという市場はスタートしたばかりだが、力のあるCTCと包括的に組むことで、さらなる事業強化が図れるだろう」とコメントした。
3PARの主力製品であるストレージアレイ「InServ」は、柔軟な構成変更が可能なアーキテクチャを採用しており、使用中のボリュームのサービスレベルを、オンラインで容易に変更できる点が特徴。現在の大規模ストレージで求められる要件について、スコットCEOは、「複数のQoSのレベルをサポートでき、ほかに影響を与えることなく変更・拡張できなくてはならない。また、複数のサービスレベルを1つのプラットフォームで共存するためには、可用性とセキュリティも必要だ」と指摘。これらを満たすのは同社の製品だと強調する。加えて、柔軟なボリューム設計を可能にするシンプロビジョニング機能、ディザスタリカバリ機能である「Remote Copy」などのソフトウェア機能も提供されており、管理者の負担軽減をハードウェア・ソフトウェアの両面から支援できるという。
同社ではこうした性格を持つ製品を、主に大手企業やサービスプロバイダなどへ提供してきたが、CTCとの提携によって、日本での提供体制をいっそう強化する狙いがある。今回の提携について、3PARの国際セール担当副社長、ジム・ドーソン氏は「CTCのようなリーダー的なパートナーと組むことで、販売、マーケティング、サポート体制を強化することが目的だ」と説明。「テレコム、金融、製造、官公庁、Web 2.0などの業界に向けて、非常に強いサポートが得られるだろう」と期待を表明した。
具体的には、CTCは3PARのストレージアレイなどを7月より販売開始する。また、CTCが持つ全国約100カ所の営業拠点と4000名のスタッフ/エンジニアを通じて、3PAR製品の24時間365日の保守サービス提供も開始するという。ドーソン氏はこのメリットを、「すべてのユーティリティコンピューティングに対する対応をワンストップで提供できる点が、顧客にとって大きい」と説明している。
なお3PARでは、これらの施策を通じて国内市場でのビジネスの大幅な伸長を図る。スコットCEOによれば、「ワールドワイドではここ2~3年で40~45%の成長を見込むが、日本ではその2倍の成長率を期待している」とのことだ。
■ URL
米3PAR
http://www.3par.com/
ニュースリリース
http://3par.jp/news/_pr/20080723.html
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
http://www.ctc-g.co.jp/
( 石井 一志 )
2008/07/23 18:05
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