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リコー、独立系販売会社の米IKONを買収-買収額は1700億円と過去最大に


代表取締役 社長執行役員の近藤史朗氏
 株式会社リコーは8月27日、米IKON Office Solutions, Inc.(以下、IKON)を買収すると発表した。同社の米国での販売統括子会社であるRicoh Americas Corporationを通じて行われる。買収予定金額は約1721億円(16億1700万ドル)。今回の買収額は、同社にとって過去最大のもの。2008年第3四半期(10~12月)に買収手続きを完了する予定。なお、IKONの現経営陣はそのままとどまることになる。

 IKONは、欧米市場を中心に展開する独立系の事務機器ディストリビュータ。複写機、プリンタ、ファックスなどのオフィス向け画像機器の販売・サービス事業を展開している。また、プリンティングを中心にしたアウトソーシング事業、プロダクションプリンティング分野での販売・サービス事業なども積極的に展開している。設立は1952年。2007年9月期の連結売上高は41億6800万ドル。連結従業員数は約2万4000人。

 今回のIKON買収について、同社代表取締役 社長執行役員の近藤史朗氏は、「われわれが提供する価値に関して、ハードウェアからソリューション・サービスに移行するというトレンドが起きている。今まで以上に顧客起点での提案が必要。また、グローバルに活動する顧客を両社ともに多く抱えており、IKONにとってはグローバルでの対応が課題になっていた」と説明。「16次中期経営計画で、狙いの事業領域でトップになることを掲げているが、これはグローバル展開でも同様。そのためには、なんらかのアライアンスは必要だった」と、IKON買収の重要性を強調した。

 IKON買収による直接的な効果については、「IKONが持つ欧米を中心とした400拠点以上の販売サービス網を獲得できるのが大きい。また、大手企業など長期にわたる取引基盤、オフィス向け画像機器などの販売・サービス事業も大きな効果。これにより、既存の事業をベースとした新しい顧客価値の創出を実現できると考えている。また、プリンティングを中心としたアウトソーシング事業や、プロダクションプリンティング分野での販売・サービス事業も手がけており、市場の変化を生かしたビジネスチャンスを発揮できるとみている」と説明。

 間接的な効果に関しては、「リコーが進める環境経営の強化・加速につながるほか、また、IKONはプリンティングにまつわる事業を行うMPSという新しいサービスを展開しているが、これをコスト的に支援することで、利益性を高めていきたい。同様にプロダクションプリンティング事業においても、リコーと組むことで効率化していく」と述べた。



URL
  株式会社リコー
  http://www.ricoh.co.jp/
  米IKON Office Solutions, Inc.
  http://www.ikon.com/
  ニュースリリース
  http://www.ricoh.co.jp/release/by_field/management/2008/0827.html

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( 福浦 一広 )
2008/08/28 00:00

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