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施設受付の横にあるロゴマーク
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デル株式会社は8月29日、東京都港区に東日本支社を新設すると発表した。開所日は9月1日。営業活動拠点になるとともに、顧客向けのデモ・検証を行う「ソリューション・イノベーション・センター(SIC)」や、法人向けクライアント製品の展示スペースも併設される。
新施設は160名体制で、9月1日より稼働を開始する。中でもSICエリアでは、これまで川崎本社に設置されていた検証用ラボの一部を移管するだけでなく、設備を大幅に拡張。サーバーやストレージ機器を約200台設置し、顧客向けのデモを体系的に行える環境を整えた。
ITのシンプル化を見える形で実証する場として、デルのハードウェアと各社のソフトウェアを有機的に組み合わせたソリューションのデモや検証を実施。ソリューションビジネスの取り組みを強化する新たな礎になるという。
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施設の概要
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受付の様子
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執行役員 ソリューション・サービス・デリバリー本部長 ソリューション・イノベーション・センター長の諸原裕二氏
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SICの設備としては、「商用データセンターと同等レベルを実現した」(執行役員 ソリューション・サービス・デリバリー本部長 ソリューション・イノベーション・センター長の諸原裕二氏)。
大きさとしては小規模ながら、ラック28台を設置。そのすべてに免震装置を取り付け地震対策としたほか、サーバー集積度の上昇に伴う発熱量増大に対応するため、冷却効果の高い床下空調を採用している。28台のうち7台のラックが顧客向けのデモ用で、残りがソリューションや製品の検証用となる。
また、各種ケーブルのパッチパネル配線とスイッチの論理接続変更により、都度変更される検証環境の運用を効率化するとともに、ラック内の美観を確保した。
二重化された電源による200Vの供給が可能。40kWの空調機を3台設置している。データセンターエリアの横には、12名収容可能なブリーフィングルームを完備。ガラス越しにデモ用機器などが臨めつつも、32mm幅の二重ガラスや空調機の制震マウントによる騒音対策によって、ブリーフィングに影響の出ない静けさを実現している。
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SICエリア内。28台のラックが立ち並ぶ
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各ラックに免震装置を設置。地震時に揺れを受け流すことでシステムを保護する
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最大で白線部分まで揺れる
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顧客向けデモ用の機器
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パッチパネル配線された各種ケーブル
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配線の効率化と美観を確保
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12名収容可能なブリーフィングルーム
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SIC以外のエリアには、10名収容名可能なミーティングルームを4部屋配備。間仕切りを取り払えば、40人収容可能な巨大なルームとして利用が可能。
そのほか展示スペースを用意し、法人向けクライアント製品の静的展示のほか、消費電力の新旧比較などを行うという。
最奥部にはひときわ大きなオフィススペースが設けられ、およそ60席の座席が用意されている。これらはすべてフリーアドレス式で、従業員は空いている席を自由に利用できる。
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通路
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オフィススペース
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SICを新設するにあたって、デモの内容も充実を図った。これまで川崎本社で行われていたデモは、「臨機応変に対応するようなもので、定型化されたメニューが存在しなかった」(諸原氏)。そこで今回からは、より顧客に分かりやすいよう、「ハードウェア&インフラストラクチャ」「仮想化」「メッセージング」「データベース」「システム管理」の6つのテーマに分類し、これまでの5倍の量となる細分化メニューを取りそろえた。
具体的に、ハードウェア&インフラストラクチャでは、デル製のブレードサーバーやPowerVault、EqualLogic、Dell EMC製ストレージに関してRAID・プロビジョニング・災害対策などさまざまなデモを実施。仮想化では、VMware・Citrix・Microsoftの仮想化ソリューションにおいて、効率的な構築・運用・管理に関するデモを実施。またシステム管理では、Microsoft System Centerを中心に、リソース管理などのデモを行う。いずれも1~2時間ほどの内容とのこと。
■ URL
デル株式会社
http://www.dell.com/jp/
プレスリリース
http://www1.jp.dell.com/content/topics/segtopic.aspx/pressoffice/2008/080829?c=jp&l=ja&s=corp
( 川島 弘之 )
2008/08/29 15:09
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