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リコー、プロダクションプリンティングの戦略拠点を開設

銀座本社内に「Printing Innovation Center」

Printing Innovation Centerが設置される東京・銀座のリコー本社
 株式会社リコーは9月3日、東京・銀座の同社本社内に、プロダクションプリンティング製品のショールーム「Printing Innovation Center」を開設した。

 カラープロダクションプリンタ「RICOH Pro C900」をはじめとするプロダクションプリンティングの展示およびソリューション提案を行う拠点として活用する。

 本社2階の1150平方メートル(348坪)を利用したPrinting Innovation Centerは、ビジネス創造、情報価値創造、業務改革をキーワードに、最新のプリンティングソリューションを「知る」「見る」「体感する」といった3つのナビゲーションステップで紹介している。


Printing Innovation Centerの入り口となるGlobal Port Printing Innovation Centerの構成 Printing Innovation Center内の様子

 知るでは、「Global Port」として、さまざまなソリューションを映像で紹介するとともに、リコーバリューや、リコーの企業活動、コーポレートメッセージなどを伝える場として、本社ショールームとしての機能も兼ね備えた。


Network Tideは廊下スペースを活用している
 「見る」では、「Network Tide」を用意。廊下スペースを活用しながら、各分野のソリューションを映像などを通じて紹介する。

 「体感する」では、「One to One Solution Site」を用意。これが同センターの中核的役割を担うことになる。

 One to One Solution Siteは、最新のプロダクションプリンタに加えて、顧客のワークフローを最適化するトータルソリューションを展示した「オンデマンドプリンティングゾーン」、信頼性を確保した帳票印刷環境を紹介する「基幹プリンティングゾーン」、インフォプリント・ソリューションズが提供する製品やソリューションを紹介する「ハイエンドサーバープリンティングゾーン」、顧客のワークスタイルの変革を支援する同社独自ソリューションのOperius(オペリウス)を紹介する「Operiusゾーン」の4つのゾーンで構成する。


オンデマンドプリンティングゾーンではカラープロダクションプリンタ「RICOH Pro C900」を展示 カラーマネジメントに関した展示も充実させている ハイエンドサーバープリンティングゾーンにはInfoPrint4100を稼働させられる

基幹プリンティングゾーンでは、ハイエンドプリンターIPSiO SP9500Proでデモできる さまざまな形での印字デモンストレーションが可能 Operius(オペリウス)を紹介するOperiusゾーン

リコー プロダクションプリンティング事業部国内販売センター・安部雄治副所長
 同社プロダクションプリンティング事業部国内販売センター・安部雄治副所長は、「生産財として活用するプリンティング環境を、製品とソリューションとしてお見せする場。とくに、ソリューションカットのショールームである点が大きな特徴といえる。顧客とワントゥワンで対話でき、プリント・オン・デマンドによるビジネスの創造へとつながる拠点として活用したい」と語る。

 30人が着席可能なセミナールームや、ミーティングルームを設置し、パートナーなども活用できるような施設としている。

 「営業、SEをあわせて10人が常駐。一日8件程度、年間約1600件の顧客をワントゥワンの形でお呼びしたい」としている。

 9月3日のオープンから、今後2週間で約3000人の顧客・パートナーの来場を予定しているという。


簡単なミーティングスペースを随所に配置している ミーティングスペースでは、ソリューションナビとして各種ソリューションを資料で紹介 ミーティングルームやセミナールームを配置

 また、センター内は、館内の案内表示や、顧客へのプレゼンテーション資料、映像資料などに関して、色覚バリアフリーに配慮。NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)が施行する「カラーユニバーサルデザインマネジメント規格(事業所編)」の第1号の認証を取得したという。
【お詫びと訂正】初出時、略称を間違っておりました。お詫びして訂正します。


センター内で使用される色が配慮されている 「カラーユニバーサルデザインマネジメント規格(事業所編)」の第1号の認証を取得

日本以外にも、英国、米国でも設置する計画

リコープリンティングソリューションスクエアを含めて、「知る」「見る」「体感する」「試す」を実現する
 同社では、大阪、名古屋でも同様の役割を担う拠点を配置。来年度以降、英国ロンドン、米国ニューヨークにも、Printing Innovation Centerを開設する予定で、すでにロンドンには場所を確保。銀座のセンターよりもやや小規模になるという。さらに、将来的には、オーストラリアやシンガポールにも同センターを開設する計画。

 また、同社では、東京・品川の「リコープリンティングソリューションスクエア」を、今年12月にリニューアル。顧客が利用しているアプリケーションや、特殊な紙の検証のほか、専門スタッフを配置し、業務とトータルサポートする体制を強化するという。

 「リコープリンティングソリューションスクエアでは、『試す』という活用が可能であり、Printing Innovation Centerで実現する『知る』『見る』『体感する』に、『試す』を加えた、4つの提案が行えるようになる」としている。


 リコーは、「新たな業務スタイルの創造」「情報の価値創造」「ビジネスの創造」の3つの価値提案を、プロダクションプリンティング事業の柱としており、2010年度には、プロダクションプリンティング事業で、2500億円の売り上げ規模を目指している。

 プロダクションプリンティング市場を、請求書や財務諸表などの出力を専門に行う大手企業などの業務出力センターを対象とした「Data Center」、印刷事業者やダイレクトメール(DM)事業者が対象となる「Digital Printer」、マニュアルや社内教育用資料、名刺などの印字用途といった企業内コピーセンターを対象とする「In Plant」、コピーショップや、スーパー、コンビニエンスストアなどでのコピー利用を想定した「PFP(Print for Pay)」の4つの領域に分類し、それぞれに向けた提案を行っていく考えを示している。



URL
  株式会社リコー
  http://www.ricoh.co.jp/
  Printing Innovation Center
  http://www.ricoh.co.jp/about/showroom/pic/


( 大河原 克行 )
2008/09/03 15:44

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