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不動産会社の悩みを解消－神奈川県宅建協会がAIRベースの業務支援システムを開発 |
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PDFフォームを使ってチラシを作成
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社団法人神奈川県宅地建物取引業協会（以下、神奈川県宅建協会）は11月7日、会員向け業務支援システムツール（KTツール）をAdobe AIRベースで開発したことを発表した。中小の不動産業会社が個別に作成していた不動産物件情報を手軽に作成でき、作成したデータの再利用も行えるのが特長だ。このKTツールを開発することになった背景や、工夫した点について、神奈川県宅建協会 横浜鶴見支部 支部長の横山智司氏に話を伺った。
しかし、これらの業務は手作業で行われる場面が多く、作業が面倒であったり、情報が共有できていないといった課題があるのが現状だ。 神奈川県宅建協会では、1）チラシ作成や契約書といった必要書類を作成する手間の軽減、2）REINSなどの不動産検索サイトへの登録作業の手間の軽減、3）現在流通している物件情報の収集、の3つの課題を解決するために、KTツールの開発に取り組んだという。 横山氏は、「チラシ作りは、Wordや一太郎などを使って行っています。印刷するときには細かな調整も必要で、結構手間がかかります。しかし、このチラシを作らないことには、物件を告知できませんから、手間をかけてでも対応しないといけないのです。また、不動産検索サイトを利用するには、Webブラウザで物件情報をひとつずつ入力しないといけません。それもサイトの数だけ入力しないといけないのです。中小の不動産会社がほとんどですから、これらは結構な手間となっています。結果、REINSに登録しない不動産会社も多く、どのような物件が流通しているのか、把握するのも大変なのです」と、手作業中心の業務の問題点を指摘する。
KTツールを利用した作業の流れは次のようになる。チラシ作りは、テンプレート化されたPDFフォームで行う。テンプレート化されているので、必要事項を入力するだけで手軽にチラシが作れる。また、間取り図や外観の写真などもイメージファイルを指定するだけで簡単にチラシ内に配置できる。 チラシが完成すると、次は不動産検索サイトへの登録を行う。チラシ作成時に入力した物件情報をそのまま利用できるので、いくつか追加情報を入力し、ボタンを押すだけで登録は終了する。この際、複数のサイトに一度に登録できるので、不動産会社の負担は大幅に軽減されている。 物件が成約すると契約になるが、契約書にもチラシ作成時に入力した物件情報がすでに入力されているので、二重の入力作業がなくなるというわけだ。また、法律改正などがあった場合も、神奈川県宅建協会側でテンプレートを修正するだけで対応できるのも大きなメリットになる。 「利用される不動産会社の多くは中小の会社です。パソコンもどれくらい使えるかわかりませんので、いつも作っているチラシをそのまま入力フォームにすることは重要だったんです。ここにはすべての情報が入りますから、この情報を再利用できるメリットは大きいんです」と、横山氏はKTツールの狙いを説明する。 神奈川県宅建協会には7200社が参加しており、会員企業には無償で提供される。横山氏は、「11月17日より申込み受付を開始します。この1年で4000社程度の会員企業に利用していただけるよう、各支部ごとに会員企業に告知していきます」と語った。 ■ ＵＲＬ 社団法人神奈川県宅地建物取引業協会 http://www.kanagawa-takken.or.jp/ アドビシステムズ株式会社 http://www.adobe.com/jp/ 株式会社PFU http://www.pfu.fujitsu.com/ プレスリリース（PDF） http://www.kanagawa-takken.or.jp/kttool_pr.pdf
（ 福浦 一広 ）
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