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シマンテックとJi2、eディスカバリで協業－企業の国際訴訟を支援 |
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両社は、コンピュータフォレンジックやeディスカバリのコンサルティングで協業を行う。コンピュータフォレンジックとは、企業のIT資産において不正アクセスや機密情報漏えいなどの犯罪に面した際に、必要なデータや電子的記録を迅速に収集・分析するソリューション。 フォレンジックといえば、事故対応のための情報収集が真っ先に思い浮かぶが、「それ以外にも、M＆Aの際に買収先の資産がどれだけあるかを調査したり、退職者が会社の情報を持ち出さないよう、その人が在職中どんな情報を持っていたかを調査したり、財務や総務でも広く利用されている。特に訴訟の際のeディスカバリとして活用されているケースが多く、訴訟大国の米国では、eディスカバリはすでに3000億円産業とも言われている」と、Ji2 代表取締役社長の藤澤哲雄氏は語る。 同氏によれば、「年間売り上げ10億ドル以上の大企業は常時143件の訴訟を抱えており、平均的な大企業でも、年間20件、2000万ドル以上の訴訟に直面しているのが現状。米国進出している製造業をはじめとした大企業は訴訟が避けられない状況にある」という。また「米国では、2006年末に民事訴訟規則が改正されており、電子情報開示の対象データや、それらをどのような形式で提出しなければならない、といったことが具体的に規定されており、裁判を有利に進めていくためには、eディスカバリの仕組みを事前に用意しておくことが非常に重要なのだ」。
両社の役割は、シマンテックがポリシー監査やデータの特定・保全といった、フォレンジック前の下準備を実施。実際のデータ収集をフォレンジックに強いJi2が専用のツールを使って行う。このツールは、必要な情報のみをオンラインで収集することが可能で、「一度システムを停止してHDDを取り出したり、とりあえず全情報を収集して手作業で関連データを抽出したりしなければならない従来のフォレンジックよりも、低コスト化が可能になる」（同氏）。またストレージのみならず、メモリのキャッシュなどからも情報を取得することが可能なため、より細かく情報を収集できるのが特徴とのこと。 そのほか、日本語とマルチバイトシステムを熟知したデータ保全や、ペストプラクティスに基づいたインフラ構築が可能。「総じて訴訟対応費用の削減が期待でき、当社の実績として、eディスカバリに要するコストを約30％減らすことができる」（同氏）としている。 価格は、コンピュータの不正利用調査や退職者調査などを行う「コンピュータフォレンジックコンサルティング」が100万円から。さらに訴訟対応まで含む「e-Discoveryコンサルティング」が1000万円から。Ji2では、前者で年間50件、後者で初年度5件ほどの受注を目指す。
■ ＵＲＬ 株式会社シマンテック http://www.symantec.com/jp/ ニュースリリース http://www.symantec.com/ja/jp/about/news/release/article.jsp?prid=20081208_01
（ 川島 弘之 ）
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