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青山学院、EMCと共同で次世代ICTネットワークシステムを構築

世界最高水準のインフラで国際的教育研究ネットワーク構築へ

青山学院 常務理事の山口雅司氏(右)とEMCジャパン代表取締役社長の諸星俊男氏
 学校法人青山学院とEMCジャパン株式会社は12月9日、青山学院が2009年4月に運用を開始する次世代ICT(Information&Communication Technology)ネットワークシステム構築で協業すると発表した。青山学院が進める「国際的教育研究ネットワークの構築」の一環として実施する。

 青山学院 常務理事の山口雅司氏は、「青山学院では、2006年11月に同学院のあるべき姿や進むべき道を明らかにする「青山学院アカデミック・グランドデザイン」を策定。その一つとして、学術交流や連携により教育研究拠点を世界レベルで展開し、総合的な教育研究環境の高度化・充実を図る目的で国際的教育研究ネットワークの構築を掲げている。これを実現するためにも、世界最高水準のネットワークインフラを構築することが重要になる」と、今回構築した次世代ICTネットワークシステム構築の背景を説明した。


次世代ICTネットワークシステムの狙い

次世代ICTネットワークシステムの概要
 今回構築されるシステムで求められたのが、1)事務系システムと教育系システムの統合、2)情報資産の保存・活用・保護、3)システムの二重化、4)セキュリティ・コンプライアンスの強化、の4点。これらを実現するために導入されたのが、大規模ストレージ「EMC Symmetrix DMX4」、IPストレージゲートウェイ「EMC Celerra NS80G」、災害対策ソフトウェア「EMC SRDF」、非同期データレプリケーション対応ソフトウェア「EMC Celerra Replicator」、統合ログ管理アプライアンス「RSA enVision」、およびログ管理に関するポリシーやルールを確立する「EMCログ・マネジメント・デザインサービス」。

 事務系システム(学校経営などで使用)と教育系システム(学生が授業等で利用)の情報インフラを統合することで、分散していた情報基盤の一元化を実現。管理する情報に関しては、情報の保存から保護、情報の活用、運用の最適化まで情報管理を一元的に実現することで、アクセス頻度の低いデータを安価なストレージに保存するなどの最適化を実現する。

 また、ストレージシステムそのものも災害などに備えて二重化。青山学院の相模原キャンパスと青山キャンパスの間を高速ネットワークで接続し、相模原キャンパス側には本番環境を、青山キャンパス側に待機環境を用意するとしている。また、データのレプリケーションもストレージベースで実行するため、サーバーやアプリケーションに依存しない環境を実現している。

 セキュリティ面では、学外との情報交換を安全に進めるために、ログ管理ポリシーをベースにしたセキュリティを導入。ログ管理ポリシーは、ログ管理に関する目標。目的を定義した「ログ管理方針」と、ログ管理方針を実現するために必須となる取り組みを定義した「ログ管理基準」で構成されており、これを利用することで、学校内のさまざまな場面で個別に設定されがちなセキュリティ基準を統一された基準で実現できる。

 EMCジャパン代表取締役社長の諸星俊男氏は、「青山学院とは5年前にSANソリューションを導入していただいてからの長いつきあいがある。また、今回発表したように、非常に先進的なシステム構築をしていただいているお客さまでもある。今回のシステム構築でも、事務系システムと教育系システムを統合したり、一般企業でもまた一部でしか導入されていない災害対策システムを導入したり、ログ管理ポリシーをベースにしたセキュリティ強化など、先進的な取り組みがなされている」と述べ、引き続き緊密な関係を構築する考えを示した。



URL
  学校法人青山学院
  http://www.aoyama.ac.jp/
  EMCジャパン株式会社
  http://japan.emc.com/
  ニュースリリース
  http://japan.emc.com/about/news/press/japan/2008/20081209-1.htm

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( 福浦 一広 )
2008/12/09 13:19

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