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米Intel、2008年第4四半期売上高は前期比19%減に-プロセッサ出荷数は大幅減


 インテル株式会社は1月16日、1月15日(米国時間)に発表された米Intelの2008年第4四半期および2008年通期決算の記者向け説明会を開催した。あわせて、2009年の取り組みについての説明も行った。

 2008年第4四半期の売上高は82億ドルと、第3四半期と比べて19%減少、前年同期と比べると23%減少となった。営業利益は15億ドルで、第3四半期と比べ50%減少、前年同期比では49%減少。純利益は2億3400万ドルで、第3四半期と比べ88%減少、前年同期比では90%減少と、経済環境の悪化の影響を受けた結果となった。

 第4四半期のマイクロプロセッサとチップセットの出荷数は大幅に減少したものの、Atomプロセッサと関連チップセットは3億ドルの売上となり第3四半期から50%増と好調に推移している。また、第4四半期の粗利益率は製造施設の稼働低下に伴う費用と在庫償却比の増大により低下している。

 2008年通期では、売上高は対前年比2%減の376億ドル、営業利益は対前年比9%増の90億ドル、純利益は対前年比24%減の53億ドルとなった。

 なお経済情勢が不透明であることを受け、同社では2009年第1四半期の売上高の予測を行わないと発表している。


アシスタント・ジェネラル・マネージャーの宗像義恵氏
 2009年の取り組みについて、同社アシスタント・ジェネラル・マネージャーの宗像義恵氏は「PC事業の強化、インテルアーキテクチャの事業領域拡大、新規事業の推進の3分野に力を入れていく」と紹介。

 PC事業の強化に関しては、45nmプロセス製品のさらなる浸透と、32nmプロセス製品の立ち上げを図ると説明。事業領域の拡大では、Atomプロセッサを搭載下MIDや組み込み製品など、パートナーと共に新たなインターネット体験を実現できるよう活動するとした。新規事業に関しては、WiMAXとデジタルヘルスを紹介。「WiMAXは2月から試験サービスが始まる。次期Centrinoなど次世代モバイルプラットフォームでもWiMAXに対応し、高速なインターネットインフラを実現できるようにする」(宗像氏)と述べた。

 また、研究開発および設備投資についても、計画どおりに進めると説明。「経済情勢の悪化はあるものの、インテルは魅力的な製品を将来においても投入し続ける考えに変わりはない。需要の落ち込みにより若干の修正はあるかもしれないが、こうした時代だからこそ新しいテクノロジーへの投資は継続する」と、引き続き新製品開発に投資し続ける考えを強調した。



URL
  インテル株式会社
  http://www.intel.co.jp/
  プレスリリース(英語)
  http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/20090115corp.htm?iid=pr1_releasepri_20090115r


( 福浦 一広 )
2009/01/16 13:24

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